第8号(2009/2/1)●8面
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■いま韓国では

労働地獄へと歩む道
財閥の産業集中と国家独占が意味するもの

ホン・ソンマン氏論説 訳/黄 泳洪

韓国インターネット新聞「チャムセサン」11月20日付

 財閥など大企業集団の監督機構が公正取引委員会で、銀行と金融保険社の監督機構が金融委員会である。今、この二つの国家機構は本来の監督業務をせず、太鼓を叩きチャングを叩きながら、財閥救済のための措置を取っている。

●銀行法と金融持ち株会社法の改正の狙い
 金融委員会は、先月、私募資金(PEF)の出資比率が10%超過時に産業資本として見なしていたのを、30%超過時に産業資本と見なすと、銀行法と金融持ち株会社法の改正を明らかにした。即ち、産業資本が30%以下で出資した私募資金は、銀行を所有出来るのである。これは事実上財閥が銀行を所有出来ることになる。
 現在、持ち株会社は一般持ち株会社と金融持ち株会社に分離されており、理由は金・産分離と同じである。これを金融委員会は、証券・保険など金融持ち株会社が製造業など非金融子会社を保有出来るよう、金融持ち株会社法を改正することにした。簡単に言えば、サムソン生命を持ち株会社にし、サムソン電子を子会社に出来るよう法改正をするのである。
 それで今月19日、公正取引委員長は、財閥所属金融社が出資した私募資金が、製造業体持ち分を取得する場合、5年間一時的に議決権を除いた規制を無くすとした。現在、財閥所属金融保険社が保有している系列社株式の議決権は15%に制限されており、この議決権制限制度は、財閥の強制力集中抑制と産業資本への金融支配を防ぐために導入された制度である。この制限規制を、これから5年間一時的に無くす、という意味である。
 この法案が施行されれば、財閥は自身の金融保険社を通じ一般企業を支配・所有出来る。即ち財閥のミズダコ足式拡張が可能になり、財閥の出資総額制限制度を無力化させる措置と言える。(昨年4月、出資総額制限制度適用要件を大幅緩和し、出資総額制限を適用される会社は25社に過ぎない)
※注―ミズダコ足式・・・配当するほどの利益を上げていない会社が架空の利益を計上、資産の一部を不当に株主に配当すること。(ミズダコは腹が空いた時、自身の足をかじり喰うという俗言)

●財閥の一石二鳥
 続いて公正取引委員長は、一般持ち株会社が証券・保険など金融子会社の保有を認めるとし、これにより一般持ち株会社と金融持ち株会社の区別は完全に無くなる。
 金融委員会・公正取引委員会の法案に従えば、財閥は一石二鳥を手にした。つまり、財閥は、私募資金で銀行の所有と他の一般企業を所有出来るようになった。そこに持ち株会社体制になれば、合法的に金融会社であれ一般企業であれ関係なく子会社にする事が出来る。金・産分離は崩れ去り、ミズダコ足式拡張が可能になる。
 金融危機のなかで、金融業、建設業を筆頭に造船・海運・石油化学に救済金融が続いており、危機が拡散されるほど全産業にこの措置が拡大される。これに政府の民営化政策により、14の同盟罷業企業などが出てきた。救済金融と構造調整を通じ一部企業は再編され、再生の手続きを経て企業売却とM&Aは拡大される。明らかなことは金融危機がより進行し、国家が銀行と債権団体を圧迫しながら、個別企業の構造調整とM&Aに直接介入することである。この過程で国家と財閥(産業資本)の結託が行われる。すでに財閥集団は、数百兆ウォンの留保資金を積み上げている。これまでの措置は、財閥が積み上げた留保資金を解き、救済金融と構造調整、M&Aの受恵を受け取れと言う事である。一方では、国家は大資本が持ちこたえられない企業を再編させ、または国有化させる。独占と金融資本のための国家介入、国家と独占・金融資本の癒着、公的資金投入と損失の社会化、危機を通じ進展される資本主義的社会化、国家介入の現実の進行である。

●非正規労働者の解雇、そして労働地獄
 何よりも重要なことは、資本の再編・統合、独占への集中過程は、労働の再編と労働条件の後退を強要する。すでに生産ラインが縮小され配置転換が行われ、その過程で非正規職労働者達への強制休職、希望退職、整理解雇が強行され、労働者間の競争を煽っている。
 これらは、労働者はいうまでもなくわが社会が、いわゆる株主行動主義という名の株式価値上昇のため、減資と構造調整、配当を高めるための資産売却を容認した結果である。資金口座数だけで3200万口座で、成人一人あたり一口座を保有するほどに多い。株価指数と資金受益率に身をゆだねる限り、労働者の未来も韓国の未来もない。くりかえし強調するが、金融危機を口実に財閥と国家が結託し産業資本と金融資本の結合、国家独占が拡大されれば経済破局と労働地獄は免れることは出来ない。“進歩の対応と力”が待ったなしである。

映画・催し物あんない

●映画
フツーの仕事がしたい
土屋トカチ監督 2008年作品 70分カラー

上映館
■大阪:第七藝術劇場
●上映中・2/27まで(阪急梅田駅より電車で5分)
お問い合せ:06-6302-2073
■東京:渋谷UPLINK
●上映中・2/13まで(渋谷区宇田川町37-18トツネビル)
お問い合せ:03-6825-5502


〈石牟礼道子・詩文コレクション〉
発刊記念の集い

光凪ひかりなぎ
■2月10日(火)18:30〜(開場18:00)
■内幸町ホール(都営三田線内幸町)
お問い合せ:03-3500-5578



原発3裁判支援2・7集会
●もんじゅ・西村裁判
●JCO健康被害補償裁判
●浜岡原発差し止め裁判
浜岡に6号機はいらない!
もんじゅ、六ヶ所再処理施設もいらない!
■2月7日(土)17:30〜20:30
■東京学院(JR水道橋西口より2分)
■お問い合せ:03-3261-0017



新護憲神奈川 第15回定期総会

3月14日(土)
■13:00〜13:30
活動報告・活動方針・事務局人事など
■13:45〜15:45
公開討論会(テーマ・内容募集中)
一人ひとりが憲法と向き合う
「新護憲運動」
■連絡先:045-361-7507


コモンズ川柳

乱 鬼龍 

自民党大惨敗の日が待たれ

ポスト自民ポスト民主へ日は西に

給付金窮腐菌と読めてくる

革新に自己革新が足らな過ぎ

養生もしない戦いなら負ける


■学べ非正規労働者よ!学べ青年労働者よ!
第1期『ワーキングスクール“アソシエ”』

〜マルクスの資本論講座

●第2期第2回 2月27日(金) 午後6時30分から
場所:オレンジビル5階(大阪、JR弁天町駅より徒歩5分)

テーマ 「ユニオン運動のこれからの展望」
パネラー・金属機械港合同、連帯ユニオン関西地区生コン支部、
全港湾大阪支部、管理職ユニオン・関西によるデイスカッション


労働学校 ワーキングスクール“アソシエ”
連絡先
連帯労組関西地区生コン支部06−6583−5546
非正規労働者のための協働センター06−6586−5005

編集室から

●沖縄や中国などはこれからお正月となります。今号は、第二新年号としてお届けします。年末に原稿をいただいていた方々には、心よりお礼を申し上げます。年末年始には、イスラエルのガザ攻撃と大虐殺が起こり、国内では「派遣村」の闘いがあり、月一回刊のコモンズとしては、ホ−ムペイジで対応してきました。今後は号外の発行など考えます。本年より、校正専門のボランテイアスタッフのKさんが、編集作業に参加いただいております。また、今号より、不定期・横組みの「学習用別刷版」を企画し本紙に挿んでおります。労働学校、労働講座、時局講演会の内容、あるいは世界と日本の革命・民衆史などについての学習に資することを願ってです。発行回数・企画など、模索中です。良い企画、ご意見を是非、お聞かせください。(生)


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