第11号(2009/5/1)●1面
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関生支部春闘
「独占資本の手のひらに乗ったような運動をするから、ゼロ回答、定昇の凍結になるのです。状況によってはストライキを打つ。こういう構えで要求は前進する。相手にすり寄って、言いなりになったのでは展望はない。背後にいるゼネコン・セメントメーカー・大手商社に対して、今までの食い逃げをさせない、背後の溜め込んだ原資を持っている所から取ってくればよいのです。」――前号本紙インタビューに、連帯労組関西地区生コン支部の武建一委員長はこう喝破した。その言葉の通り、4月6日、関生支部は生コン関連産業の関西全域における無期限の産別的ゼネストに突入した。そして勝利した。この勝利は、《世界恐慌と大失業時代を労働者はどう闘うか》を問う全国の労働者への関生からの答えであり、日本労働運動の階級的再生への希望に満ちた号砲である。柳充関生支部副委員長よりの勝利の速報を掲載する。編集部
3労組の団結で背景資本の
内部留保金を取り戻した

 世界金融恐慌突入で「賃上げどころの騒ぎではない」という時代状況で、関西生コン支部の09春闘方針は、大企業の収奪政策と闘い、中小企業・労働者からまきあげ溜め込んだ収奪原資を取り戻して大幅賃上げを闘い取ること。同時に労働組合の団結力・闘争力で大企業の支配を排除し、中小企業主体の協同組合につくりかえる業界再建のための政策要求である。
 われわれは、「百年に一度の危機」といわれる相手側(資本家階級・支配層)の危機を階級的視点で労働者にとってのチャンスと捉え、ならば「百年に一度にふさわしい闘い」をする気概で闘おうと意思統一した。そしてこの方針を口先だけの掛け声にせず、ストライキを決行し、結果を出した。
 生コン製造・生コン輸送、バラセメント・圧送(ポンプ)業界の労働者は、大幅賃上げをはじめ、ゼネコン・セメントメーカーの大企業支配の産業構造から中小企業中心の産業構造への変革達成のために、4月6日から生コン産労、全港湾大阪支部、連帯労組関生支部3労組が無期限ストライキ(ゼネスト)を決行した。結果、ついにたまりかねた大企業各社がわれわれのストライキの前に屈し、各業界別に4月14日には生コン15000円、圧送6500円、20日にはバラセメント10000円の賃上げ回答と業界再建のための政策要求12項目全てを勝ち取った。
 こうして関西の生コン労働者による09春闘は大勝利に終わった。
大阪・兵庫・京都・奈良など近畿
2府4県の出荷基地約50カ所中
42カ所でストライキ決行

 われわれのストライキ戦術はこうだ。それは、バラセメント・生コン・圧送(ポンプ)の組合員を順番に総動員して行う3段方式で、生コン業界はもとよりゼネコンの現場にも影響を与えるもので、現在の日本ではわれわれ以外に例のない全関西レベルの産別的ゼネスト計画だった。ストライキ対象も直接の雇用主ではなく、その背後に存在する敵(背景資本)と闘うスタイルで、近畿2府4県にあるセメントメーカーの出荷基地、約50カ所中42カ所をターゲットに4月6日からストライキを決行した。これにより、セメント供給が困難となり、大阪・兵庫・京都・奈良地域の生コン工場に大打撃を与えた。
 それに続いて4月10日から、各生コン工場の直接ストライキに入り、最後の3段目となる4月15日以降、圧送(ポンプ)労組を含むゼネスト突入の段階で、これ以上の打撃と混乱を恐れた経営側は遂に労働者に屈して、労働側の12項目の政策要求および賃上げ5ケタ以上の有額回答を前提にした団体交渉の申し出を受け入れた。4月14日、集団交渉でわれわれは、12項目要求と15000円の賃上げ額を引き出した。また圧送(ポンプ)業界では、昨年実績を上回る経済要求と最低保障賃金制度(年収570万円)も同時に勝ち取り、引き続き産別統一条件の闘争に入っている。そしてセメントメーカーの支配力が一番強いバラセメント業界では、協同組合が賃上げ10000円と日本初の「統一運賃」収受に向けたバラセメント共同事業を始めることを関生支部と合意した(8月スタート)。
 これらの闘いは、日本労働運動の階級的再生を示す地域的ではあるが前例のない画期的なゼネストであり、関生支部の産別政策闘争の歴史にとっても画期的な転換点を画したと言ってよい。
勝利の原因はどこに
企業内主義運動の弱点と
産別運動の優位性

 さて、われわれの春闘大勝利の要因はどこにあるか。そのことに少し触れておきたい。
 われわれがこのような行動戦術と結果を出せるのは、関西生コン支部の「敵の危機は、味方のチャンス」とする情勢分析、徹底した内部の団結強化、実践力が背景にある。
 春闘前半の大企業労組幹部の企業内主義的発想(方針)では、資本の言いなりになるしかない。相手側の危機を自らの危機と捉え〈資本とは決して闘わずその責任の全てを中小企業や労働者に転嫁させる〉ような誤った方針を正当化しているからだ。この腐りきった大労組幹部の責任は重く、本来あるべき労働組合の社会的使命を放棄しており、現在の金融恐慌による経済危機のもとで、産業構造の矛盾が一番集中する非正規労働者にその犠牲を負わせている。許せないことだ。       
 関西生コン支部の09春闘は、正社員労働者の条件アップだけでなく、生コン関連業界で働く日々雇用労働者(非正規労働者)の賃上げも日額1000円を勝ち取り、業界で働く女性の権利確保や労働環境改善も勝ち取り、今後、非正規の正社員化を追求していく。
 こうした正規と非正規労働者の分断と格差をはね除けて闘い、派遣・パート・出入り業者の賃金や雇用、生活を護ることが出来るものとして、企業内主義運動の弱点を克服した産別運動の優位性にこそ、勝利の要因がある。
何を勝ち取ったのか、その意味

 今春闘の成果については、まだ闘争中でもあり、中間的な確認に過ぎないがいくつか挙げておきたい。
 まず、大幅賃上げだけでなく、重要なことはセメントメーカーが支配していた崩壊寸前の大阪広域生コン協同組合を、セメントメーカー支配からの自立をめざし、専業主導で業界再建へ踏み出すものとして、その崩壊を救った春闘であったこと。また今春闘は昨年と違い、組合員は産別政策闘争に確信を持ち、中小企業の経営側は本気で大企業支配からの自立を目指し、3労組と確認した協同組合再建運動12項目を確認することに繋がったこと。その内容とは、第1に大企業の収奪政策に加担していた広域協組の理事長含めたメーカー人事、3役の刷新を約束させたこと。第2に、今後ゼネコンやセメントメーカーとの対等な取引関係にするための協組員(生コン業者)に不利益になる疎外要因(値引き、対応金)を廃止したこと。第3に、生コンクリートの品質を消費者の信頼度を確保し高める意味での原価構成をあきらかにし、社会に公表することを確認したこと。第4に、健全な労使関係に努めることなどの合意です。
 つまり、われわれが勝ち取ったことは、労働組合の団結力・闘争力をもって、人事権や原価構成などこれまで資本の専権事項とされてきた領域にさらに踏み込み、競争から協同へ、中小企業の利益と労働者の権利確立へ生コン業界の再編と民主化を促進したことです。
 今、関生支部は、産別政策闘争を更に地域・産業へ広げ、産業の民主化を拡大し、一部特権階級中心の社会システムを共生・公平・平等な社会へ、社会を変える使命感と力を持った労働運動として、全力をあげて闘っています。大企業・独占資本に苦しめられている中小企業や非正規労働者の皆さんにその決意をしめし、今後の連帯・共闘のあり方を示した春闘であった、と思うところです。
柳充(関生支部副委員長)
参考サイト:
生コン産業政策協議会の方針09春闘共同ニュース(速報ビラ)
ヤンマーの期間工切り許すな
黙示による労働契約・期間の定めのない地位確認の裁判開始!
違法行為のオンパレード

  偽装請負を派遣への切り替え、子会社ヤンマービジネスサービス(YBS)の「専ら派遣」、複数の派遣会社からYBSを通してヤンマーへ「二重派遣」等々。
派遣パートユニオン・関西に加入し、派遣からヤンマーへの直接雇用を要求した闘争、滋賀労働局への違法申告などの結果、昨年9月に派遣労働者全員が直接雇用を勝ち取りました。しかし、問題は何も解決しませんでした。賃金その他の待遇面での改善は無く、それどころか初回5ヶ月の契約期間、以後6ヶ月毎の更新で最長2年11ヶ月の期間従業員になりました。新たに設けた期間工制度で、細切れの有期雇用にしたのです。そして、大手製造業の派遣切りに便乗し、昨年12月後半に「2月15日で雇止め」解雇を通告したのです。翌組合は、初出のびわ工場前、JR長浜駅前行動、本社への抗議を重ねてきました。解雇翌日の16日に本社でただちの抗議行動、3月12日に大阪地裁に提訴したのです。

労働者を物のように使い捨て

訴状では、主に2つの主張をしています。
 第一は、ヤンマーとの間には黙示の労働契約が成立しているということ。松下プラズマディスプレイ大阪高裁判決が明らかにしているように、ヤンマーが締結してきた請負契約や派遣契約は違法であり無効です。そして、表面上の契約形態にかかわりなく、ヤンマーが請負・派遣で働かせて利益を上げてきた実態からすれば、その当初からヤンマーには雇用責任があります。
 第二は、合理的な理由のない有期雇用契約は、期間の定めのない雇用であるということ。これは画期的な主張なので、以下訴状を引用します。「労働契約に期間の定めを設ける場合、客観的に合理的な理由が必要である。そうでなければ、有期労働契約は、解雇権乱用法理の脱法行為として違法・無効であり、当該労働契約は期間の定めのないものとみなされるべきである。」 もし、この主張が認められるなら、細切れ雇用で使い捨てにされてきた労働者にとって、巨大な武器となります。非正規労働者を差別にさらしてきた日本の雇用慣行を覆す力を持つものです。
3月24日、3度目のヤンマー本社抗議行動を行い、4月27日初公判が大阪地裁で行われ2名の組合員が冒頭陳述をしました。
■支援カンパ要請
郵便振替口座「00900―1―75377」
口座名「管理職ユニオン・関西」
ヤンマー支援と書いてください。(仲村)


沖縄基地問題と日米安保を問う
講演とパネルディスカッション
「グアム協定」国会批准の暴挙を許さない。基地の苦しみからの解放を求める沖縄民衆の願いを踏みにじるこのような暴挙が、なぜ強行されるのでしょうか。その原因はどこにあるのでしょうか。
 今こそ私達労働組合が中心となって、労働者民衆に苦しみをもたらしている日本政府の政治的・経済的政策の根っこにある日米安全保障条約を法的基礎とする日米軍事同盟に反対し、日本の戦争参加(ソマリア沖派兵)・沖縄基地問題への反対運動を大きく高揚させることが、重要な課題となっているのではないでしょうか。(実行委への「呼びかけ」より)
■日時 5月28日(木)午後6時より
■場所 エル・おおさか(大阪府立労働センター)
    南館5階ホール大阪市中央区北浜東3―14
    地下鉄谷町線・京阪電鉄
    「天満橋」駅から西へ300m
■電話 06―6942―0001
 ・基調講演 新崎 盛暉氏(沖縄大学名誉教授)
 ・討論型パネルデイスカッション
    新崎盛暉氏
    武 建一氏
    (全日建連帯労組関西地区生コン支部委員長)
■主催 集会実行委員会
■連絡先 関西地区生コン支部
    06―6583―5546(担当 高、西山)

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