大繁盛の炊き出し
カレーライス520食
アメリカ発の世界大不況は、日本でも大失業時代の再来となり、格差拡大、ワーキング・プアといわれる低所得者層の増大、職と住居を失った生活困窮労働者が増え続けている。
大阪では、去る2月28日、3月1日の2日間、「派遣切り相談村・関西」を開催し、労働問題や生活確保申請の取り組みの実績をつくっている。
今回も連帯労組関西生コン支部、金属機械港合同、管理職ユニオン・関西など協力関係にある労働組合で構成するNPO「非正規労働者のための協働センター」の主催で、第2回「派遣切り相談村・関西」を開催した。
5月30日、31日の2日間、大阪市役所横にテントを張り、労働・生活相談と炊き出しの取り組みを、協働センター事務所(生コン会館)で電話相談を受けつけた。
2日間で延べ50件の相談と20件の電話相談があり、炊き出しは、産直グループからの野菜の格安提供、各労組からやボランティアメンバーより当初予定の400食をはるかに超える520食のカレーライスが失業中の労働者、野宿労働者に提供された。 西山直洋村長の開会挨拶
30日午前8時、関西生コン支部の部隊を中心に準備を開始、午前9時、開村式。西山村長は「派遣法の規制緩和で企業は労働者を簡単に『安く雇い、使い捨て』出来る仕組みを法制化してきた。年末年始に解雇になった人の雇用保険が切れる。まともに働けるまともな社会を築くまで支援していきたい。」と挨拶。港合同、釜ヶ崎地域合同労組、関西合同労組、派遣パートユニオン、釜ヶ崎パトロールの会、大阪労働者弁護団などからそれぞれの闘う現場からの報告と「派遣切り相談村」をやりぬく連帯発言が続いた。ボランティアの応援やそれぞれの組合からの相談員が駆けつけ、女性相談コーナーテントも設けられた。 多かった深刻な相談
相談者は40歳代が一番多く、派遣切りされた労働者・現在野宿者で過半数以上を占めていた。失業状態、生活保護を申請した上で求職活動をしたいとの相談事案が過半数以上。
具体的には、派遣先パナソニックからの契約解除・派遣元からの解雇、離職票が自己都合で納得いかない。昨年10月リストラ解雇を受け、雇用保険が切れるが仕事が見つからない。一人住まい、失業しているがおばさんの面倒を見ないといけない。家賃と光熱費の生活保護を受けているが、仕事を紹介して欲しい。先日怒りのあまり「保護はもういらない」といってしまったが、生活保護を受けながら求職を続けたい。15円しか持ってない。業績悪化を理由に6月末で解雇といわれている。父が自己破産、親子ローンで大変。仕事中けがをしたが首を切られた。等など。 生活保護申請、福祉窓口の紹介、
労働組合加入・団交へ
前回と比較すれば、相談件数は減少(前回151件)したが、炊き出しは大幅に増えた。深刻な相談の実態は、製造業における「派遣・期間工切り」はすでにピークを過ぎ、雇止めや中途解約解雇された労働者が失業中の停滞状況の結果であろう。雇用保険を受給していたがすでに切れたかもうすぐ切れる、あるいは雇用保険の支給対象にすらならず野宿者などになっており、年齢に関係なく仕事が見つかるまで生活保護申請により生き延びる労働者層が増加している表れである。求職活動をしても職がなく、食と住の問題がさらに深刻になっていると実感した。
協働センターでは協力いただいた労組・団体によって、生活保護申請、労働組合加入・団体交渉で解決の報告も得ている。まともに働けるまともな社会を築くまで支援を!
(NPO「非正規労働者のための協働センター」N)
| 名古屋・「派遣切り」と闘った6ヶ月を振り返って(下) |
企業の「購入費」で処理される派遣労働
年末、年度末に続いて、6月末に派遣切りの波がまたやって来ています。派遣労働者の契約は「3ヶ月契約」が主だからです。多くの派遣先企業では、派遣労働者に要する費用は法定福利費や税の源泉徴収が不要なことから、「人件費」ではなく「購入費」として処理されています。「購入費なら3ヶ月ごとに予算を組む」というのです。企業会計の実務上も「派遣はモノ扱い」なのです。
誰も取らない「使用者責任」
現在係争中のパナソニックエコシステムズ(愛知県春日井市)の場合、大手派遣会社に時給約1800円を渡し、派遣会社は労働者に時給約1400円を支払っていました。当該労働者は、「派遣会社は400円で使用者責任を買い取ったのだ」と言っています。
「派遣法40条の4」や「5」では、派遣可能期間を超えて労働者を使用する場合など、一定の条件で派遣先企業に派遣労働者へ、直接雇用を申し込むことが義務付けられています。しかし、「派遣元の期間超え通知が前提」、「派遣法は公法で私的権利まで保障していない」、「既に期間を超えているものは対象にならない」といった理解し難い理屈をもって、いくつものぬけ道が用意されています。結果、司法上、派遣先に直接雇用を認めさせるのは最高裁まで争わなければならないのが現状です。
更に、トヨタ自動車や三菱電機などの企業は本社工場内に100%子会社の請負会社を作り、「派遣先」としての責任すら問われないような対策をとっています。
他方、派遣会社といえば、派遣先や他の業種の企業が作り上げた形だけのものも少なくなく、資本金が小さくて責任能力に乏しいものばかりです。また、大手の登録型派遣会社の実体は、「細切れ雇用」という形式で派遣先企業の労務管理を代行しているに過ぎず、派遣期間が終れば自動的に雇用期間も終了する、としています。
派遣会社自身が派遣先の大半を失うという不況の中では、「整理解雇4要件」や「不当な雇い止め」という論理だけで派遣会社の責任を追及するのは難しいという現実もあります。このように派遣労働者の雇用に対しては誰も使用者責任をとっていないのが実際です。
困難な生活を抱え、立ち上がる派遣労働者たち
東海地方の様々なユニオンで派遣・請負労働者たちが、派遣労働の背景資本である派遣先企業の責任を追及し、裁判などに立ち上がっています。不安定な生活の中、壁は大きくても、人間として譲れない一線でたたかっているのです。
非正規労働者の闘いは、法律上の「労働債権」だけを頼りにしていては限界があります。社会的な運動へと発展させ、背景資本としての派遣先企業の責任を追及していくことが必要です。
職場や使用者、あるいは組合の違いを超えて、たたかう非正規労働者の怒りと思いは同じです。闘う現場には組織を越えた連帯の機運は広がりはじめています。団結を固め、広め、共にたたかいましょう。(6月3日、愛知連帯ユニオン 佐藤隆)
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藤尾靖之(元反戦自衛官、米兵・自衛官人権ホットライン) |
| 国連制裁決議を口実に朝鮮民主主義人民共和国に出入りする船舶を貨物検査する「船舶検査活動等に関する特別措置法案」を準備している自公与党プロジェクトチームは26日、骨子をまとめた。麻生自公政府は、これをもとに法制化作業を進め、国会に提出し、7月28日までの延長国会での成立を目指している。 |
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平和時の戦争法案
この法案は国連の制裁決議を根拠として船舶検査(臨検)と外国軍に対する後方支援を周辺事態の認定なしに行えるようにする「平和時の戦争法案」とも言うべき法律です。
なぜなら、船舶検査は経済制裁=海上封鎖を前提としています。海上封鎖は戦争の第一段階です。第一次、第二次世界大戦も海上封鎖から始まっています。それがエスカレートしたものが両大戦におけるドイツのUボート作戦、日本の商船の8〜9割を撃沈したといわれる米軍の潜水艦作戦です。
要するに程度の問題であり、武器の使用を前提にして海軍を使う以上、戦争行為以外の何物でもありません。さらにこの法案では海上保安庁が自衛隊の「補助兵力」として動員されていることにも注目すべきです。
後方支援も同様です。前回のイラク沖での海上給油問題では自衛隊の補給艦が米軍の給油艦に給油しその給油艦が米空母に給油するという、結果的に戦闘艦艇である空母に直接給油したことと変わらない結果になっています。
また武器弾薬は補給しないといっても油がなければ軍艦は動かず、グリスがなければ武器は作動しない。食料と水がなければ兵士は戦えない。後方支援の中身が戦闘に使用されるかどうかは、支援物資の品目の問題ではないのです。
誰の指揮監督下に
また「領海内及び我国周辺の公海」という相変わらずあいまいな規定はその後方支援対象の範囲を限りなく広げます。
自衛隊(及び海保)の「船舶検査」は外国軍の活動地域とは明確に区別し指定するとされていますが問題は活動地域ではなく誰の指揮監督下で行われるかということです。
海上封鎖における自衛隊の任務が臨検と外国軍への後方支援である以上、連合部隊(多国籍軍)の一員になることは明らかです。日本が勝手に無理やり押し付けがましく後方補給をすることはできません。
つまり、活動地域を区別するということは多国籍軍の集団的自衛権に係らないことを意味することにはなりません。イラク沖での多国籍軍に対する後方支援は事実上多国籍軍司令部の指揮下(言葉の上では調整)にありました。もちろん主体は米軍です。
武器の使用は「正当防衛」「緊急避難」に限られるといいますが、必要次第でそれ(ROE・交戦規則)を決めるのは多国籍軍です。いくらでも言葉のごまかしを繰り返している以上、なにが起きるかわからないと考えるべきでしょう。
日本を戦時体制に
最後に重要なことは、周辺事態の認定なしに、自衛隊が日本近海で平時に訓練ではなく実戦行動をとることの重大性と、多国籍軍が同じく実戦行動をとると共に日本を補給基地として利用することは間違いないと思われます。
この特措法の対象は日本近海である以上、日本全土の港湾等に限らず労働者を軍事協力に動員する可能性を秘めています。
朝鮮に対する海上封鎖自体が、日本という国家を戦時体制にすることを間違いなく促進します。
日本を戦争国家にさらに改変する朝鮮への「船舶検査特措法」に断固反対しましょう。
在日韓国・朝鮮人始め外国人排斥に狂奔する
「市民運動」の形をとった右翼運動を許すな |
いま日本社会の底流で徐々に広がりだしている不気味な動きがある。市民運動の形をとった右翼運動である。ある筋から金をもらい街宣車でがなりたてる既成右翼とは一味違い、インターネットを駆使してプロパガンダを展開、閉塞した現状に不満を抱く人びとを集めてそれなりの行動を繰り広げる姿は、これまで左派やリベラルの専売特許だった市民運動そのものである。その主張は差別と排外主義に満ち、在日韓国・朝鮮人をはじめとする日本に住み、働く外国人排斥に狂奔している。いま彼らは国際的な北朝鮮制裁の波に乗って、さらにその主張と行動を強めようとしている。
なかでも活発に動いているのが「在日特権を許さない市民の会」と称する組織。不法滞在を理由に国外退去になったフィリピン人のカルデロンさん一家追及で名を上げた組織だ。13歳の少女にデモをかけて、「日本からたたき出せ」とシュプレヒコールしたことで心ある人びとからひんしゅくを買ったが、若者を中心に急速に組織を拡大している。
これら右翼市民運動のターゲットはやはり在日韓国・朝鮮人のひとたち。漫画形式で差別を煽る『嫌韓流』と銘うった本が大型書店で平積みされ、飛ぶように売れているといった現実がその背後にある。さらにその背後では、北朝鮮を対象とした敵基地攻撃論が自民党内部で市民権を得て堂々と議論され、政策化されていくという政治状況がある。
そうした状況に大きな影響力を発揮しているのが拉致問題である。これまで批判することさえタブーとされてきた「家族会」がいつのまにか、こうした右翼市民運動の中に位置を占めるようになっている。家族会事務局長・増元照明氏が、戦前の日本の植民地支配や侵略戦争を全面的肯定する論を立てた元航空幕僚長・田母神俊雄氏や「特定失踪者調査会」代表・荒木和博氏らと一堂に会して、今年2月名古屋で大講演会を開き、がっちり握手するといった光景が見られるようになった。(『日刊ベリタ』2009年3月3日付を参照)
核実験を契機とする制裁の強化は、彼らの差別と排外主義の言動をいっそう煽る結果となっている。 農地法改正案が今国会で成立した。戦後農政の象徴的存在だった農地法は、今回の改正によってその性質を大きく変える。それは、戦後の農業の枠組みを規定してきた自作農体制を解体させ、農業の資本による統合と再編が始まることを意味している。
政府原案では、戦後民主化の柱である農地改革の核心を受け継ぐ農地法第1条の「農地は耕作者自らが所有する」という文言をばっさり削除し、「農地を効率的に利用する者による農地についての権利の取得の促進」という文言に置き換えていた。しかし、農地からのあからさまな耕作農民排除にはさすがに批判が集まり、与党と民主党の間で修正協議がまとまり「耕作者」の文字はかろうじて残った。だが、農作業に従事しない法人や個人にも農地の利用権を認めるなど、農業外部の資本が農業に参入しやすくするためのいくつかの改正点が盛り込まれた。
一般企業はこれまでは市町村が仲介する耕作放棄地しか借地できなかったが、優良農地も借りることができるようになり、その期間も20年から50年へと大幅に延長された。半永久的に農地を利用することが出来るようになったのである。
また、企業が農地を所有する場合は地元農民と農業生産法人を作らなければならないが、その際の農外資本の出資割合もこれまでの25%から50%未満にまで広げられた。一工夫すれば農外資本が経営実権をもつ農地保有ができるようになったことを意味している。
さらに重大なのは農民以外の個人が農地利用権を取得する場合は、常時従事要件つまり農業に従事しているという制約がはずされたことである。東京に住みながら東北や北海道に広大な農地を半永久的に借りて、人を雇って農業経営をすることが出来るようになる。これが広まれば、「耕作者」という言葉は残ったものの、実質的に農地は耕作者からも地域からも離れ、「農民の農業」を守るために作られた農地法は完全に形骸化することになる。(大野和興) 6月18日、午前中の参院外交防衛委員会において海賊対処法案が否決された。この日参議院議員会館前には100人を越える市民が駆けつけ、これを見守る集会が行われた。この日から翌日にかけ、「9条改憲阻止の会」は参議院議員会館前で座り込みを開始した。翌19日は、午前中の参議院本会議で法案は否決されたが、ただちに衆議院に送られ、午後1時30分、法案が成立した。これで自衛隊は全世界どこにでも国会承認なくフリーパスで派兵できることとなった。また武器制限も大幅に緩和されている。事実上、日本国憲法は踏みにじられたのである。これに対する抗議のシュプレヒコールをあげて座り込み闘争をひとまず終えた。
自衛隊派兵反対の声を上げよう!自公政府を打倒し、自衛隊を呼び戻そう!(M)
6月21日、午後6時30分より、JR中野駅前の「NPO協働センター」内で、三多摩自由労組・水道検針J労組の主催で「連続学習会」を開きました。
昨年来、貧困問題、不安定雇用労働者の問題が大きく社会問題化され、全国各地で「派遣村」などの取り組みが拡がっています。そこで私たちも野宿者や非正規労働者の問題に取り組むため、学習会から始めることにしました。第一回目のこの日は、生活相談活動に焦点を当て、講師に富樫匡孝(とがし・まさたか)さん(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい)をお招きしました。非正規、野宿者、自営業者などの参加があり、開始前にみんなで手作りカレーライスを食べて腹ごしらえしてから学習に臨みました。
学習内容は、生活保護受給やアパート入居などの住居問題について、実例も交えた分かりやすい話で質問も飛び交うにぎやかな学習会となりました。
2回目は「労働相談」について予定しています。(東京・K) |
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■「骨太09」、歳出抑制棚上げ
政府は23日、経済財政改革の基本方針「骨太の方針09」を決定した。当初小泉「骨太06」を引き継ぎ、歳出抑制を骨子とするものであったが、この不況下、社会保障費の削減による国民の悲鳴と怒りの噴出に、選挙を意識した与党からの圧力によって、政府は抑制を断念した。「骨太06」には毎年2200億円の社会保障費削減が盛り込まれていたが、09年度は230億円に止まり、修正を余儀なくされた。破綻した小泉路線のなし崩し的転換で国民をだますやり口は、最早通用しない。
■「景気底打ち」宣言はウソ、輸出落ち込み幅拡大
財務省が24日発表した5月の貿易統計で輸出額が大幅に減少した。2月より3カ月間、前月比での輸出拡大による「景気底打ち」宣言も束の間、5月に大幅に下落し、輸出総額は前年同月比40・9%減の4兆208億円へと転落した。主要な貿易相手国と輸出額、前年同月比は、対中国8153億円(約30%減)、対米国6445億円(約45%減)、対欧州5243億円(約45%減)。世界的不況の中で各国が保護貿易主義へ向かっている。
■日米核持ち込み密約
1960年の日米安保条約改定に際し、核兵器を積んだ米軍艦船や航空機の日本への立ち寄りを黙認することを合意した密約があったことが事務次官らの共同通信での証言により明らかとなった。また密約内容は事務次官らの間だけで厳重管理され、首相ら政府首脳に知らせるかどうかも官僚が決めていた。「密約はない」と言い続けてきた政府は非核三原則違反であり、人民をだまし続けてきたのである。また選挙で選ばれた政府に対し官僚が情報を知らせないのは民主主義をないがしろにする重大な背任行為である。
■入国管理法改正(改悪)案が衆議院を通過
6月19日、入国管理法改正案が衆議院を通過した。これまでは日本に住む外国人は各市町村で外国人登録証を受けとっていたが、新制度では入国管理局が一括管理し、空港や入国管理局でICチップ付きの在留カードを渡す事になる。今後は住所地や職場、学校などの変更は速やかな届け出が義務づけられ、違反すると罰則を受ける。また少しでも滞在期間を超えた場合、住民基本台帳からも抹殺され、在留カード交付も拒否されてしまうため、一切の国の保護も受けられない。こうした問答無用の監視強化に反対し入国管理法改正案を廃案にしよう。
■NHKに政治介入
NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の4月5日の第一回放送は日本の台湾植民地支配の実態を明らかにするものであった。これに対して産経新聞に「NHKの大罪」と題する意見広告が掲載され、「偏向歴史番組」なる攻撃がなされた。また、自民党の安部晋三は6月3日付けの自分のブログでこれを問題とし運動を起こすことを明言している。
■オバマ政権「サイバー司令部」を新設
米中両国間で激しいサイバー諜報合戦が繰り広げられている。米国国家情報長官オフィスのジョエル・ブレナー国家防諜部長が4月3日、テキサス大学オースチン校で行った講演で、中国からと見られるサイバー攻撃が国防総省、送電網、航空管制システム、金融ネットワークなどあらゆる部門に向けられ、次期戦闘機F35などの情報が大量に盗まれていると報告した。しかしアメリカも防御だけでなく攻撃にも及ぶ高度なサイバー戦を国際的に展開していると言われ、アルカイダのコンピュータをハックしたり、イランの核開発妨害を行ったと言われる。オバマ大統領は米陸軍基地内に新しくサイバー司令部を創設し、中国、ロシアなどのコンピュータに侵入・攻撃する技術の開発も検討中という。
■GM破綻、国有化へ
米最大の自動車産業ゼネラル・モーターズ(GM)は6月1日、連邦破産法11条の適用をニューヨーク連邦破産裁判所に申請した。負債総額1728億ドルに上り、米製造業界最大の破綻となる。「ビッグ3」のうち2社が破綻した事になる。GMの破綻は関連部品メーカーなどにも波及し、失業の増大など、その影響は計り知れない。
■混迷のG8財務相会合
G8財務相会合が13日に発表した「共同宣言」は世界経済について「安定化を示す兆候がある」とした。しかし、確実な証拠は何もなく、失業率の上昇、貿易額減少など13日以後の経済動向を見ても安定化とは言えない。最近の大型破綻に際して米政府は巨額の財政出動を行ったため、国債発行に係る長期金利負担は続く。これも要因となって各国のドル離れが進み、ドル体制の不安定化はますます加速していくと観られる。
■米失業率10%突破へ
一昨年の金融破綻以来、失業率は4%台から急上昇しており今年5月には9・4%に達している。オバマ大統領は23日の記者会見で、10%を超えるのは時間の問題との見通しを明らかにした。2月に打ち出したおよそ80兆円もの景気対策も効果を生んでいない。破綻した米資本主義経済は大量の弱者に犠牲を強要し続ける。 ■BRICsが共同声明
ロシア・インド・中国)諸国がロシアのエカテリンブルクで初の首脳会議を開き、国際金融制度の民主化、全ての国の平等・対等などを骨子とする共同声明を発表した。現在、G8に象徴される、世界のわずか8カ国の首脳によって世界経済や世界政治の方向性を決定するシステムは破綻している。BRICs諸国は世界の人口の4割、世界経済の15%を代表しており、欧米先進諸国だけの力による世界支配構造を突破し、多極的世界の構築に向かう力を発揮しようとしている。 ■人民元を国際通貨へ
中国人民銀行は昨年12月12日、韓国中央銀行との間で1800億元(約2兆6千億円)の自国通貨と引き換えに外貨を融通し合うスワップ協定を締結。その後、マレーシア、ベラルーシ、インドネシアなどとも次々と同じスワップ協定を締結した。これによって中国は総額6500億元もの人民元を海外に流出させることになった。中国はドル、ユーロに代わる新しい「人民元経済圏」を形成しようとしている。 ■天安門事件20周年に15万人
中国天安門事件から20年となる6月4日夜、犠牲者追悼と中国民主化を求める集会が香港中心部の公園で開かれ、昨年の3倍の15万人が結集した。集会では趙紫陽元共産党総書記の生前の肉声が流された。 ■フィリピンで数万人が改憲反対集会
1986年、マルコス独裁を打倒した後国民投票で採択された憲法では大統領の再選禁止と上下両院が議決機関として明記されていた。しかし現大統領アロヨは大統領制を廃止し一院制にすることで権力の座にしがみつこうとしている。世論調査ではアロヨの支持率は26%。また66%がアロヨの政権居座りに反対している。
■社会主義の道を進むボリビアにリチウムの大鉱脈
電気自動車や携帯電話などのバッテリーには効率の高いリチウムイオン電池が使われているが、世界の埋蔵量の半分ものリチウム資源が、ボリビア南部ウユニ塩原に埋まっている事がわかり注目を浴びている。社会主義政権を打ち立て、天然ガスを国有化したモラレス大統領は、このリチウムも資本主義的利潤の道具ではなく「母なる大地と調和して地域住民社会主義を建設する」目的のために国営化に踏み切った。09年1月、この「資源主権」の考え方を盛り込んだ新憲法は61%の賛成で可決された。 ■エルサルバドルに左翼FMLN政権が誕生
中米エルサルバドルでは、3月の大統領選挙で当選したFMLN(ファラブンド・マルティ民族解放戦線)のマウリシオ・フネス氏が6月1日、大統領に就任した。大統領は政策の柱として、当面10万人の雇用創出、生活保護制度の整備、貧困地域の住居修繕、就学支援金の支給、学用品などの無料支給などをあげた。FMLNは米CIAから援助された極右政権とゲリラ戦を戦い、国土の3分の1を実効支配。内戦終了後は合法政党として支持を集め国政選挙で第一党に躍進した。 ■アフガン戦争泥沼化へ
ゲーツ米国務長官は9日の上院歳出委員会国防小委員会の公聴会で、アフガンでの安定化には今後1年〜1年半かかるだろうと述べた。米軍は今年新たに2万4千人を増派し、現在5万6千人が駐留している。来年初めまでにさらに増派し6万8千人とする予定。 ■イラン民衆のデモ
6月13日開票されたイラン大統領選挙では、現アハマディネジャド大統領が「改革派」とされるムサビ元首相を大差で破って当選したが、ムサビ派陣営は直後からこの結果を「不正選挙」として再選挙を要求する連日の抗議デモを行った。デモに向けて革命防衛隊が発砲したため、死者が出た模様である。(25日までに20人と言われる)フランスの「ル・モンド・ディプロマティック」誌によればデモの規模は数十万におよび、15日にはついに百万人に達したと言われている。デモがこれほど大規模なものに発展したのは、ムサビ派の起こした「不正選挙への抗議」の枠を越え、イラン民衆はもはや政治の民主化を求めて独自に決起しているということを示している。
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