第13号(2009/7/1)●別紙
HOMEへ

沖縄基地問題日米安保

安保破棄の大運動を!
対談:
 新崎盛暉(沖縄大学名誉教授)
 武 建一(関西地区生コン支部執行委員長)
新崎盛暉氏
●新崎氏講演(要旨)
 アジア・太平洋戦争は日本のアジア進出と日米欧の覇権争奪戦という二つの側面があり、敗戦後から始まる日本の対米従属政策の中心に沖縄がある。
 そして、米国は日本独立後もアジア支配のために日本に基地を配置し、安保条約に基づくものとして米国支配の仕組みを作った。しかし、民衆の抵抗とベトナム支配が破綻する中で基地維持責任を日本に転嫁させるために沖縄返還が行われた。
 現在、在日米軍基地の75%が沖縄にあるが、日本政府にとっても基地問題は本土から遠いところに置いておいたほうが都合が良い。95年の少女暴行事件を発端とした民衆決起の回答として、老朽化した基地を日本の負担で最新鋭設備基地に造り替え、基地面積を20%削減するという案(SACO合意)が提示されたが、名護市民投票をはじめとする民衆の抵抗でほとんど進展しなかった。しかし、この闘いに逆行する基地容認・誘致賛成派が生まれ、辺野古に基地建設計画が画策される。
 この後、9・11テロがありブッシュの米軍再編策が進行して「同盟国との協力関係」を一層推し進める。そして05年には日米軍事同盟を強化する合意文書が公表され、翌年には日程表が発表される。内容は、「全地球規模の軍事態勢の見直し(GRP)」の一環として基地全体の連携をとり、米軍と自衛隊との協力をより進めること。そして辺野古新基地もより沿岸部に新しく造ることを決め、さらに海兵隊の一部をグアムに移転する計画を立てる。
 このグアム移転計画は「沖縄の負担を軽減するのだから、費用の半分は日本が出すのが当然だ」という言い分で日本国内でも話されている。そこへ今年2月にグアム移転協定が出され、すでに合意しているのに協定を作成して締結するという動きが出てくる。これには三つの狙いがある。@反対派へのパフォーマンス=合意から条約へ。A麻生政権は終焉間近であり、次期政権にも「条約がある」という縛りをかける。B日米とも経済危機であり、特に米国は軍事費削減が迫られている。「日本が半分出す」ということで米議会に承認させる。
 これらは、日米両政権の政治的経済的弱体化を表している。経済的弱みと抵抗運動の激しさで、役に立たない協定を出す必要があった。こけおどしの協定にすぎない。われわれが声を上げ、将来に対する見通しを立てればグアム協定は意味のないものになるだろう。
武 建一氏
●対談(要旨)
―沖縄の歴史と自己史について

(新崎)自分は東京生まれ。父は首里、母は那覇生まれ。母方の祖父は徳之島出身で、祖母は奄美大島出身。
 1952年、高校生のときに対日講和条約と日米安保条約が発効した。このとき、日本中が独立を喜んだ。しかし、自分は万歳できなかった。それは対日講和条約第3条に「沖縄を半永久的に米国が支配する」とあったから。米国の沖縄支配とセットになった独立だった。このときから日本に対する疑念が生まれ、日本にとって沖縄とは何か、沖縄にとって日本とは何かを解明するのが自分の仕事だと思い、今に至る。

―日米安保と自分との関わりについて

(武)1942年徳之島に生まれた。当時日本は3国同盟を組んでおり、天皇を中心とした軍部独裁体制だった。
 敗戦後、徳之島に移った。徳之島は対日講和条約発効の翌年、日本に復帰した。敗戦から復帰までは米軍支配。1961年に親兄弟を助けるために働こうと大阪に出てきた。そして、同じ職場で働く仲間の解雇に直面にし、労組に加入した。そこで日米安保によって日本は主権がなく、真の独立が達成できていないこと、経済的・軍事的に米国に従属させられていると教わった。
 今では、多くの政党・労組は日米安保を容認している。その中でわれわれは、日米安保破棄・基地撤去・自衛隊否認・天皇制廃止の立場を貫いている。

―沖縄と本土の関係をどう見るか

(新崎)今年は島津藩の琉球侵略から400年、琉球処分から130年と言われる。400年前の沖縄は日本ではなかった。「沖縄は太平洋の要石だから米軍基地があるのもやむを得ない」という考えがあるが、だからこそ沖縄は平和の要石にもなり得る。

―第2次大戦の戦争責任について

(武)天皇の戦争責任は重いが、民衆も主体的にその責任を追及できていない。
 日米安保は米国の国益のために存在する。米国は日本を経済的・軍事的・文化的に自立させない。日本の支配層はその構造の下で利益を得ようとする。
 96年に「日米安保共同宣言」が出された。ここでは、地球規模で展開する米軍に日本が協力することが謳われている。そして、日本で政権が代わっても対米従属路線を変えることがないようにたががはめられている。

―沖縄の主体の流れをどう理解すればよいか

(新崎)軍用地政策に対する初期の大規模な闘いに1956年の島ぐるみ闘争がある。この闘争で「みんなで闘えば成果が得られる」ことを実感した。
 50〜60年代、人権協会・原水協・労組ができる。1968年全軍労(全沖縄軍労働組合)が10割年休闘争という24時間ストライキを打った。こうした闘いの積み重ねによって沖縄の運動はつくられてきた。復帰後、沖縄の運動体は日本本土の組織の系列化に入る。70年代、力が弱まった労組に代わって住民運動が盛り上がる。
 07年9月29日、闘いの大きな爆発があった。それは11万人が集まった教科書検定意見撤回を求める県民大会だ。しかし、この爆発的なエネルギーを変革の力に変えることが労組にも市民団体にもできていない。

―今後どういう展望を持って、どのような取り組みをすべきか

(新崎)かつては「米国が風邪を引くと日本も風邪を引く」と言われたが、今は中国などが台頭。日米中は相互依存関係があるが、これは平和的な方向と逆の方向のどちらにも向かう力が働く。
 沖縄は、単なる日本の一部ではないが、日本であることの意味は非常に大きい。沖縄が日本のあり方を変えるテコの役割を果たす可能性もある。沖縄の問題は沖縄だけの問題ではない。しかし、沖縄自身が解決すると言わない限り本土の人々に響かないだろう。

(武)日米安保によって一部の人間は利益を得ているが、中小企業は被害を受けている。この矛盾にくさびを打ち込む運動をつくり出せば安保破棄大運動を巻き起こすことは可能。米国は経済的にも軍事的にも行き詰まり、米国中心の時代は終わりを向かえつつある。日本でも自公政権は終わり。これまでの流れを変える大きなうねりができつつある。
 そして今後、日本の支配層は、米国の核で守られ、共和国を利用して軍事大国化を目指す。そのために日米安保を利用する。今後ますます民衆全体に対するしわ寄せが大きくなるので反発も強まるだろう。敵とわれわれには対立・矛盾があり、敵がわれわれの団結の条件をつくる。
 一方で世界は大きく変わっている。今年1月27日〜2月1日までブラジル・べレンで開かれた世界社会フォーラムで社会運動総会の宣言が出された。ポイントは以下。
@無償かつ全面的な社会監視の下での金融部門の国有化
A賃下げなしの労働時間削減
B食糧・エネルギー主権を保証する措置の実施
C戦争をやめ、占領軍を撤退させ、外国軍基地の撤去を要求する
D民族の主権と自治の承認、自決権の保障
Eすべての人々に土地、領域、労働、教育、保健への権利の保障
F通信手段と知識へのアクセスの民主化

 今、世界は競争から共生の時代に入った。「共生・公平・自立」を掲げる運動が求められている。ここから安保問題も見えてくる。

関西協同会館アソシエ竣工!

 幾多の困難を乗り越え、中小企業の団結の象徴であり中小企業運動の砦である協同会館アソシエが無事竣工し、6月30日に竣工式を迎えた。当日は会館の建設主体である生コン関連中小企業10団体始め、各界来賓・関連労組等々300名を超える人々が結集し、新会館の竣工を祝った。
 神事の後、3階大ホールにおいて開催された完成披露パーティーにおいて、主催者を代表して株式会社協同会館アソシエ・武建一代表取締役が以下のように挨拶した。
「協同会館アソシエは中小企業の自立自尊の精神・魂が入った会館である。1982年、大阪兵庫生コン工組と労組が一緒になって会館を建設しようという計画があり、2004年にも建設計画があった。しかし、ともに権力弾圧によって計画は潰された。今回も、大手建設会社が建設から手を引く、さらには金融機関から融資が得られないなど大変な困難に直面した。しかし、ここに集まった多くの方々のご尽力により、中小企業の血と汗と涙の結晶として竣工を迎えることができた。
この会館は、生コン関連中小企業のための会館であり、そこで働く労働者のための会館である。そして、大手資本に支配されている協同組合が本当の意味で自立を果たすための拠点である。ここでは、最新の機械設備を兼ね備えた研究センターで新技術開発を行い、需要創出を図る。さらには、6月初めに発足した『変革のアソシエ』の関西での拠点となり、次代を担う人材を育成していく。この会館が中小企業のため、労働者のため、研究者のため、住民のために有効に活用される場となるよう育てていきたい。」(大阪・H)

協同会館アソシエ・武建一代表取締役のあいさつ

竣工を祝って乾杯!

威風堂々たる協同会館アソシエの外観

平面図及びパース画像はこちら(11号別刷)

変革のアソシエ発足!

 6月6日、東京・総評会館にて開かれた「変革のアソシエ」発足総会と発足記念講演には、全国から呼びかけ人・賛同人が駆けつけ、用意した席が満席になるほどの盛況だった。総会は、発起人を代表して伊藤誠さんの開会挨拶で始まり、正式名称を「変革のアソシエ」とすること、資本主義に対抗する批判的知性と実践の場を結ぶ大衆的協働組織として、呼びかけ文、会則、共同代表と監査役、事務局体制などの人事案件、活動計画と予算などを決定した。
 共同代表に、伊藤誠、本山美彦、武建一、足立眞理子、田淵太一、河村哲二、高橋順二、的場昭弘、事務局長に大野和興、次長に生田あい。(総会・発足記念講演とシンポの内容は、近く発刊される小雑誌創刊号に特集される)
 発足総会の成功を受けて、「変革のアソシエ」は本格的活動を開始。7月早々より、東京では講座も始まり、ホームページの開設、メーリングリストと会員向けのメールマガジン〈ニューズ〉と季刊小雑誌の発行、他団体との共同企画のシンポなどを企画・準備しつつある。
 なお、「変革のアソシエ」の関西事務局は、6月30日に竣工された協同会館アソシエ内に置かれる。

6月6日当日の写真はこちら


「変革のアソシエ」運動の三つの柱

柱を規定するとすれば、この三本に集約されると思います。ではそれは何のために。資本主義に対抗し、資本主義を乗り越え、今のようではない世の中をつくるためです。
ぃまわたしたちの社会は地球全域を、そこに存在するあらゆるものを儲けの対象とする野放図で暴力的な資本主義と、それを支える軍事力のもとでずたずたに引き裂かれています。人も自然も、あらゆる生命体は断末魔の悲鳴をあげています。人間としての尊厳を剥ぎ取られ、家族は解体し、地域は崩壊しています。土も水も海も森も値札をつけられ売り買いされる商品になってしまいました。自然は臨界点に達しています。絶望の末、たたかいに立ち上がった人びとはテロリストと呼ばれ、頭上に爆弾が落とされ、銃弾が撃ち込まれ、警棒が振りかざされています。
わたしたちの住むこの列島弧も同じです。一日百人の自殺、働く場を追われ路上でくらすひとの群れ、廃墟となった集落、シャッター通りと なった商店街、軍事基地に破壊される珊瑚礁。
一方で、こうした状況を跳ね返す人びとの運動もまた各地の働く場、くらしの場で広がっています。「変革のアソシエ」は運動の現場、働く現場、生活の現場で苦闘する人びとと今のようではない社会や世の中の仕組み方をめざしてがんばっている研究の現場をつなぎ、ともに実践する磁場の役割を担いたいと願っています。ともに歩みましょう。
(「変革のアソシエ」事務局長 大野和興)


変革のアソシエ講座ご案内

●受講料
講座は全10回で8000円、全5回で4000円。(各回毎の当日参加者は1回につき1000円、非正規労働者などの割引はそれぞれの講座で決める)
●参加申し込み方法
受講希望講座名を、受講者の氏名・住所明記の上、ファックス、ハガキ、メールで申し込む。当日申込可
●場所:協働センター・アソシエ
東京都中野区中野2−23−1
ニューグリ−ンビル309号
中野駅南改札口1分  
電話:03(5342)1395
ファックス:03(6382)6538
ホームページ:
http://homepage3.nifty.com/associe-for-change/
メール:associeforchange@mbn.nifty.com


7月開講

労働講座

労働運動再生の戦略を構想する
■コーディネーター:生田あい
定例日:第4土曜日午後3時〜
■第1回2009年7月25日
■講師:後藤道夫



部落講座

星座の会 ―日本社会文化史研究
■提起:川元祥一/高良留美子
第一期(1年)―革カバン・革靴はなぜ腐らないか?−部落問題の謎を解く
日時:毎月1回(1月・8月は休み)
第1金曜日午後7時〜9時
■第1回7月3日
太陽神と月の神―隠された女の文化。肉食文化と月の文化



農の講座

農と食の現場から語る農業問題
■コーディネーター:大野和興
■全7回 月1回第3火曜日(8月を除く)18時30分〜20時30分
■開講日:第1回7月21日
放棄される農地・買い占められる農地―土地は誰のものか―


『資本論』を読む

―資本主義の基礎としての市場経済のしくみ―

■講師:伊藤 誠
■開講日:各月第1水曜日
■第1回2009年7月1日(水)
 商品の二要因と労働の二重性
 (第1章第1、2節)


憲法講座

「憲法とは何か」の問いを含んだ講座を

■講師:三上 治
 テキストは日本国憲法で、サブテキストに大日本帝国憲法を用いたいとおもいます。
第一回目は7月17日(金)19時〜

検証 戦後の思想

■担当:高橋順一
■開講日:月一回第3水曜日
 (全7回)時間19時〜21時
■第1回7月15日 敗戦と戦後

三木清『構想力の論理』を読む

■講師:内田 弘
■開講日:月一回第3木曜日
 (全7回)時間19時〜21時
■第1回7月16日 敗戦と戦後


9月以後開講

フェミニズムで読む
ローザ・ルクセンブルグ理論


■講師:足立眞理子
■開講日:10月より第4木曜日
■第1回2009年10月22日(木)


共産主義思想を知る

■講師:的場昭弘
■開講日:月一回第2火曜日
■第1回9月8日
 共産主義とは何か

いのちの安藤昌益

■講師:石渡博明
■開講日:月一回第4火曜日
(9月のみ第5)

※関西アソシエでは「ワーキングスクール・アソシエ」が開催されております。(1面の案内をご参照下さい)


HOMEトップへお問い合わせプライバシー・ポリシー
革命21 Copyright (c)2008 All Rights Reserved