第14号(2009/8/5)●2〜3面
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稲垣委員長・関生支部に対する不当判決糾弾!

人権蹂躙の反動司法に抗議の声上げる

 7月22日、大阪地方裁判所・高等裁判所向かいにある西天満若松浜公園において、「裁判所の不当判決を許さない7・22集会」が開催され、連帯労組関西地区生コン支部・釜ヶ崎合同労組・管理職ユニオン関西・港合同など、「反弾圧」を掲げる地域の労働組合が多数集まった。
 この日は、昨年6月に起こった釜ヶ崎労働者による抗議行動(その発端は西成警察による労働者に対する暴行事件)への弾圧により道路交通法違反で懲役2ヶ月という前代未聞の実刑判決を下され控訴していた釜ヶ崎合同労組・稲垣委員長の控訴審判決が大阪高裁であり、ここで控訴棄却という不当判決が下されたばかりであった。
 集会では、稲垣委員長や同じく第5次関西地区生コン支部弾圧・斉藤建材事件で同月1日に大阪高裁で不当有罪判決を下された同労組役員、さらに参加した労組らからマイクアピールが行われた。このアピールの中では、警察・検察の横暴を追認する現在の反動司法の実態を暴露しそれに強く抗議するとともに、厳しい状況下にはあるが、より一層労働者が団結して警察・検察・裁判所一体の弾圧をはね返していこうという声が相次いだ。
 参加者は集会最後に裁判所に向かってシュプレヒコールを上げ、デモに出発。不当弾圧・不当判決に抗議し、公正な裁判を求め、大いにアピールを行った。
7月1日、関生支部弾圧・「斉藤建材事件」高裁判決への弁護団声明
高裁の逆転有罪判決を弾劾する

主任弁護人 里見和夫 

大阪地裁は、傷害事件について、被害者の目撃証言には信用できない部分があるとして、Mさんに無罪の判決を言渡しました。

ところが大阪高裁は、最初から検察官の控訴を認容しようとする姿勢を露骨に示し、高裁での被害者の尋問を非公開で行おうとするなどしたため、弁護団としばしば衝突しました。

弁護団は、非公開裁判を許さず、公開の法廷で被害者の証人尋問を実施させ(被害者は一審より一層あいまいな証言をしただけです)、被害者の証言が客観的状況や他の会社従業員の供述とも合致していない点を詳細に指摘し、YさんやMさんには、無罪判決以外あり得ないことを主張しましたが、高裁は、何ら合理的理由を示さないまま、被害者の証言は信用できるとの結論のみを繰り返して、Yさんの有罪を維持し、Mさんにも逆転有罪の判決を言渡しました。

一審では公訴棄却の判決を受けていたビデオカメラの窃盗事件のNさんに対しても、高裁は、傷害事件と同様、合理的根拠を示さないまま、逆転有罪判決を言渡しています。

これらの高裁判決に共通して言えるのは、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の基本原則すら無視しているということです。高裁判決は、極めて政治的な意図を持って言渡された不当な有罪判決と言わねばなりません。

高裁は、バイクの窃盗事件のWさんに対して、罪亡ぼしのつもりか、変な理屈を並べて無罪の判決を言渡しましたが、もともと事件にならないものを警察が事件化したにすぎませんから、何ら評価に値しません。

斉藤建材事件は、その原因となった斉藤建材との労使紛争については、関生支部の全面的勝利と言ってよい内容の協定が会社との間に成立し、また、傷害事件および窃盗事件の被害者は全員、刑事告訴を取消していますから、既に運動においては、関生支部側は全面的に勝利しています。

この勝利に対する警察・検察・裁判所が一体となった巻返しを許さないため、より警戒を強めつつ、運動の一層の拡大・強化をはかっていくことが求められています。
その産業支配がほころび始めた
セメント独占との新たな攻防!

近畿生コン関連協同組合連合会専務理事 増田幸伸

歴史的な第一歩

 この8月から、日本で初めて、セメント輸送の共同事業が始まった。セメントはコンクリートの原料であり、その消費の7割以上が生コン製造工場で使用。セメントは袋に詰めて市販もされているが、ほとんどが粉体のまま(バラセメント)タンクローリー車で運ばれる。セメントは製造工場から各消費地の備蓄基地(サービス・ステーション。SSと呼ぶ)へ集められ、このSSから生コン工場やブロック・コンクリート管等(二次製品)製造工場へ運ばれる。このバラセメント輸送を担うのが、専用のタンクローリー車を所有した中小企業輸送業者である。
 近畿バラセメント輸送協同組合(以下、近バラ協)は、中小企業等協同組合法に基づく共同経済事業として、セメントメーカー・販売店等に対し、共同受注・標準運賃収受・現金決済に踏み切った。
 新しい受発注、請求・支払い業務の仕組みは簡単。近バラ協が共同で受注し、ユーザーへ「バラセメント輸送標準運賃表」に基づき運賃請求する。ユーザーは近バラ協に現金で入金し、近バラ協は各組合員(協同組合では、出資し権利義務関係を有する中小企業を組合員と呼ぶ)に支払う。実運送は従来通りであり、輸送業者とユーザーとの輸送関係は変更しない。現行の競争運賃から平均して15%〜20%アップする。尚、輸送業者間で決められる「統一運賃」はカルテルにあたるが、協同組合法の共同経済事業として取り組まれる場合は独占禁止法の適用除外認定を受ける。

近バラ協とは

 1996年、バラセメント輸送業者12社で設立。当時、バブル崩壊後の長期低迷期であり内需拡大政策も行き詰まり、建設投資・セメント国内販売・生コン出荷量が激減していた。また、セメントメーカーは、そして現在もそうであるが、拡販政策・価格競争により、年々セメント価格を下げていた。一方、物流効率化という名目で、そのしわ寄せを輸送業者に押し付け、老舗であった輸送業者が次々と閉鎖した。
 こうした状況下、関西地区生コン支部を筆頭に、労働組合はセメント輸送労働者の雇用と賃金労働条件を守り、セメント独占と対抗する中小企業の大同団結・協同組合化を促進する産業政策運動を強力に展開した。個別資本である中小企業との賃金労働条件を巡る闘争と同時に、セメント独占の産業支配と対抗するための中小企業と労働組合との共闘(一面闘争・一面共闘)である。すでに、セメント輸送業界では集団的労使関係が形成され、集団交渉も積み重ねられていた。産業別労働組合運動は、産業横断的な労働協約賃金と産業政策が骨子となる。
 協同組合が大企業と対等な交渉力を有するためには組織拡大が不可欠。現在、近バラ協は78社(保有車輌568台)を擁する日本最大のバラ輸送団体である。

バラ輸送の現状

 現在、日本経済は未曾有の経済危機下にある。しかし、バラ輸送を取り巻く経営環境はこの十数年悪化の一途を辿っていた。建設投資は1992年度84兆円をピークに、08年度見通しが47・6兆円(ピーク時の57%)、セメントの国内販売も91年8,470万トンをピークに、08年5,050万トン、09年見通しは4,800万トン(ピーク時の57%)。近畿は阪神淡路大震災復興特需の特殊性もあったが、96年1,400万トンをピークに、08年745万トン(ピーク時の53%)に。毎年の輸送量の減少は目を覆うばかり。
 一方、改正NOX・PM法(さらに09年からは改正大阪府環境条例)適合車輌への買換え及び車輌の高騰、軽油価格の高騰、過積載厳禁等コンプライアンスによる安全コスト上昇など、収入減でコスト増という窮状にある。
 その中にあって、近バラ協は@日本で初めてのバラ特約保険(作業現場での加圧事故や誤納等への補償)を創設・一斉加入、A需要減に伴う余剰車輌の共同廃棄事業(減車助成金制度)、B軽油の安定価格と安定供給を目指した共同購買事業、C共同の教育機関による労働者教育などに取り組んできた。必要な資金は、売上げの一部を積み立て運用している。

お願いから闘う!へ

 かつて、セメントメーカー(太平洋セメント・宇部三菱セメント・住友大阪セメント・トクヤマ・麻生ラファージュセメント・新日鐵高炉セメント)はメーカーごとに専属輸送契約に基づく下請輸送業者を抱えてきた。状況によっては経営支援もしてきた。
 しかし、セメント独占は@セメントの販売不振と低価格、A専属輸送社の労組拡大を理由に、下請輸送の専属性を緩め、セメント販売店に輸送を任せ始めた。過当競争による運賃低落と仕事の取り合い、専属輸送社の規模縮小が続いている。今年に入って2社が唐突に閉鎖した。
 近バラ協は設立以来13年間、メーカーや販売店に運賃改定や販売店関連輸送車輌の抑制をお願いしてきた。しかし、メーカーは無視。ばかりか、平然と近バラ協を容認していないと言い放っている。

 さて、09春闘、労組は経営環境が悪化しているから要求を緩める方針ではなく、賃金労働条件を大幅に改善することを通して、経営の抜本的改善、つまり共同事業の立ち上げを迫った。当初、経営は大幅賃上げを拒否、労組は無期限ストで応えた。
 長年の支配従属関係の結果、バラ輸送業者はメーカーにものが言えない。当然、臣下としてふるまう輸送業者に対し、セメント独占は王としてふるまう。そして、存亡の危機に立たされてきた。近バラ協は決断した。座して死を待つより闘うことを。
 現在、セメント独占は共同事業つぶしへの統一対応、近バラ協組合員への恫喝と契約解除の脅しをかけるなどなりふり構わぬ攻撃をしかけている。しかし、セメント独占は新たな時代の幕開けを感知していない。近バラ協は孤立していない。近バラ協が属する近畿生コン関連協同組合連合会には、阪神地区生コン協同組合・近畿生コン輸送協同組合・近畿生コン圧送協同組合が結集する。さらに、各地区生コン協組や販売店会との連携、産業政策を掲げる関西生コン政策協議会(連帯労組・生コン産労・全港湾)が自らの課題として闘う。セメント独占の産業支配がほころび始めている。熱く激しい闘いの夏が続く。
09年7月28日パナソニック総行動in愛知
8団体30人の結集で大爆発
名古屋地裁へ、2名提訴、38ページに及ぶ訴状を提出
 この日の行動は、全国パナソニック総行動(呼びかけ パナソニックPDP原告・吉岡力、パナソニック電工福島原告・佐藤昌子、パナソニックエレクトロニックデバパン原告・河本猛)の一環として取り組まれました。早朝7時半から、愛知県春日井市にあるパナソニックエコシステムズ工場労働者へ、約30人の仲間がビラ撒きとマイクアピールを行い、400枚のビラを渡すことができました。
 11時には愛知連帯ユニオンの「派遣労働者」2名がパナソニックエコシステムズに直接雇用関係の確認を求めて提訴、中谷雄二弁護士と野口新弁護士の書いた訴状は、38ページに及ぶものになりました。訴状は、「労働契約における直接雇用の原則」「労働契約とは何か」から説き起こした、ひとつの「論文」ともいえるような立派な内容です。パナソニックの職種偽装が意図的なものであることを厳しく断罪しています。11時半からは司法記者クラブで原告と弁護士らが記者会見を行い、複数の新聞に報道されました。
 集会後、午後からは、「愛知県ユニオン統一行動」として、各争議先への抗議行動、名古屋駅ミッドランドスクエア=トヨタビル前街宣を行いました。この日の参加団体は、愛知連帯ユニオン、笹島日雇労組、名古屋ふれあいユニオン、女性ユニオン名古屋、ゼネラルユニオン東海支部、ATUサポート市民の会、管理職ユニオン東海、それに大阪のなかまユニオンなどです。社民党の平山さんも宣伝カーで応援に来てくれました。

 提訴した派遣労働者の2名は、3月末と4月末に派遣会社を雇い止めにされました。しかし、実際には、派遣先のパナソニックエコシステムズが、面接で人選し、賃金を決め、派遣契約にない正社員同等の仕事をさせていたのです。派遣法で規定されている派遣労働を利用できる最大3年の期限も越えており、直接雇用を申し込む義務もありました。そこで、事実上の雇用関係がパナソニックエコシステムズにあることと不当解雇の無効の確認を求めたのです。現在、多くの派遣労働者が仕事を失い、住居すら失っています。そのことにより、今までの違法状態が次々と明るみになっているのです。
 日本の底辺の労働者たちは、親会社・発注元企業など、背景資本との闘いを重要なテーマとしてきました。次々と闘われる派遣先企業への「派遣・請負」労働者たちの裁判闘争は、その今日的なひとつの形態だと言えます。
愛知連帯ユニオン 佐藤隆

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国内短信


沖縄/来年10月COP10へ参加を!
生物多様性市民ネットワーク結成
 7月25日、来年10月に名古屋で日本を議長国として開催される「生物多様性条約」の第10回締約国会議(COP10、コップテン)に向けて沖縄から市民が「環境」「平和」「人権」を軸に「生物多様性」について共に考え、取り組んでいくため「沖縄・生物多様性市民ネットワーク結成大会」が沖縄市農民研修センターで開催され、県内各地から100人の市民が参加した。会場にはNGOによるブース展示がされ、知花竜海、高江のミュージシャンのライブ、日本自然保護協会の道家哲平氏による基調講演が行われた。環境保護団体や、基地周辺住民らからも多数が参加し、米軍辺野古新基地建設や高江ヘリパッド、泡瀬干潟埋め立てなど生物多様性条約に逆行する沖縄の現状を国際世論に訴えていこうと呼びかけた。

※「生物多様性条約」とは
環境保全のためだけの条約ではなく、沖縄が日々取り組んでいる平和、開発、先住民族の権利、伝統的文化の問題にも取り組む「地球に生きる命のための条約」と呼ばれる条約。


女性差別撤廃委員会第44会期会合
 7月23日、国連女性差別撤廃委員会は差別撤廃条約について日本政府の条約実施状況を審査した。前回2003年につづき6年ぶり4回目。11人の委員からは南野知恵子元法相を団長とする日本政府代表団に、いまだに婚姻年齢の男女差や夫婦同姓など女性差別が法令化されている実態等の批判が次々とつきつけられた。
 日本政府は85年に差別撤廃条約を批准しているが、その徹底化のため99年に国連総会で採択され97カ国が批准している「選別議定書」は批准していない。会合には日本で女性差別に取り組むNGOから84人が審査を傍聴したが、日本政府代表団の対応にはあきれていた。
 前回の審査で日本政府には差別是正勧告が出されたが、今回8月後半に出される最終見解でも勧告を受けると見られる。

海外派兵の恒久化をあおる防衛白書
 防衛省は7月17日、「防衛白書」2009年版を公表した。昨年は9月に公表されたのに比べ異例の早さである。これは今回の総選挙での自公政権崩壊の可能性をにらんだ駆け込み公表であり、内容も一段と好戦的で危険なものをはらんでいる。朝鮮や中国の軍事脅威、国際テロなどを口実に海外派兵を「防衛省として…検討していく必要がある」と初めて明言した。またこれまでの時限立法ではなく「海賊対処」の名目で恒久的に派兵を持続できる内容となっている。

イオンが農業に参入
 大手スーパーのイオンは7月22日、子会社イオンアグリ創造を設立し農場経営に乗り出すと発表した。場所は茨城県牛久の2・6ヘクタールの農地で、年間300トンを収穫しジャスコ15店舗で販売する計画。すでに農業を進めている企業にはセブン&アイ、ワタミ、カゴメ、モスフードサービス、JR東日本などがある。農産物自由化による海外からの輸入で農産物価格破壊が進行している。また企業による農業参入が農村を深刻な崩壊の危機に追い込んでいる。(5面「変革のアソシエ」農の講座を参照)

国際短信


米財政赤字1兆ドル
 米財務省が発表した6月の財政収支は943億1800万ドルに上り、09年会計年度(08年10月〜09年9月)の6月までの9カ月間で1兆862億6300万ドルとなり、財政赤字が初めて1兆ドルを突破した。景気後退による税収落ち込みと、雇用創出などの景気対策や破綻したGMなどへの巨額の支出が原因だが、景気回復の兆しは見えていない。08年度の財政赤字は4585億5500万ドルで史上最高だったが、今年度は9ヶ月間で早くもその2倍以上に達している。政府の債務残高の総額は11兆5千億ドル(約1千兆円)に達する。

米金融大手、巨額の黒字
 23日までに発表された米金融大手の4〜6月期決算によるとバンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴの大手6社全てが黒字を計上した。純利益で見るとシティグループは42億7900万ドル(約4千億円)。ゴールドマンは34億3500万ドル(約3200億円)。またウェルズは前年比81%増の31億7200万ドルを計上し過去最高益となった。
一方で各社ともローン返済不能などの不良債権が前年同期比で2倍以上に拡大している。経済危機がますます深刻化するのをしり目に、この危機を引き起こした金融業界は早々と危機を脱し、巨額の収奪を再開していることが数字から読みとれる。


南米4カ国、労働者を守る共通の雇用政策
 南部共同市場(メルコスル)に加盟するブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの4カ国は世界金融危機から労働者を守る「防波堤」として共通雇用政策を実施することを決め、6月17日、ジュネーブで開催中のILO総会出席中の各国労働相が調印した。実施政策の内容は@公的融資を受ける企業への雇用維持の義務づけAインフラ整備予算の増大による雇用増B国内の購買力拡大による経済活性化の三点。

エクアドルから米軍撤退
 南米エクアドル西部マンタ基地に駐留する米軍が17日、同地で式典を開催。9月中に撤退する。マンタ基地は99年に当時の政府が米政府と協定を結び米軍に貸与されていが、2006年に対米従属を拒否するコレア大統領が当選。08年には国民投票で外国軍基地の国内設置を禁止する新憲法が承認された。
中南米に米軍基地いらない
 7月19日中米ニカラグアのマナグアで行われた革命勝利30周年記念式典においてダニエル・オルテガ大統領はコロンビアへの米軍事基地設置を批判し「中南米に基地はもういらない」「基地の代わりに病院や住宅をつくるべきだ」と演説した。会場となったヨハネ・パウロ2世広場は数万人が結集し、サンディニスタのFSLN旗で埋め尽くされた。式典にはキューバ、ベネズエラ、ホンデュラスなどの政府代表や左派政党などが多数参加した。
ドイツ爆撃演習場断念
 ドイツ政府はブランデンブルク州キリッツ・ルッピン原野の旧ソ連軍演習場跡地を爆撃演習場として使用する計画を断念した。森と湖の美しい景色が広がる同原野は、東独政府が住民から強制収用し爆撃演習場として使用していた。ドイツ統一後は国防省が爆撃演習場として使用を計画していたが、住民らは92年、計画に反対し、94年には土地の返還を求めて提訴していた。住民らの訴えは上級裁判所で「演習を認めない」判決を引き出した。17年間の運動が実を結び、国防省は9日、計画断念を表明した。。
米印武器輸出協定に調印
 7月20日、インドのニューデリーでシン首相、クリシュナ外相とクリントン米国務長官が会談し、外相級「戦略対話」に合意。米国製武器のインドへの輸出協定に調印した。戦闘機126機の購入が予定されている。
非同盟諸国会議開催
 7月11日よりエジプト東部のシャルムエルシェイクで第15回非同盟諸国会議が118カ国・機構の参加のもと開催された。会議では世界金融危機を起こした米国などへの批判が相次ぎ、新たな国際経済機構の必要性が提起され16日閉幕した。

アフガン大統領選挙
ややかな市民の反応
 8月20日の投票に向けた選挙運動が7月16日に始まったが首都カブールでは選挙に向けた市民の反応は冷ややかだ。治安が悪化し爆弾テロが頻発。カルザイ現大統領など候補者はほとんど外に出ない。外国軍や政府軍、警察への爆弾攻撃で、死傷者が増加している。民間団体の集計によれば、7月の死者は19日までで57人。1カ月の死者数としては過去最高である。タリバンは外国軍撤退まで抵抗をやめないと宣言している。
オバマ政権の命取りに
 オバマ米大統領が14日ワシントンで語ったところによれば、今後アフガン政府軍や警察に訓練をほどこし、「対テロ戦」勝利を目指している。そのため米軍2万1千人を増派する。7月2日より海兵隊4千人を投入し大規模な掃討戦を南部で開始しているが成果はあがらず、逆にタリバンが捕らえた米兵の映像をインターネットで流す等の事態もあり、投票日までの治安回復は到底不可能。アフガンの泥沼化はオバマの致命傷となる。
ペルー、多国籍企業と結託し先住民虐殺
 ペルーのガルシア大統領は2006年に米国との間でFTA(自由貿易協定)を締結。大統領権限で99もの地域開発法案を策定、熱帯雨林を乱開発してきた。そしてアマゾン地域開発に投資した多国籍企業に年率50%もの巨額の利潤を与えながら、先住民の生活を剥奪してきた。先住民はこの廃棄を求めて4月9日、ハイウエイを封鎖、無期限ストに突入した。ガルシア大統領は6月5日、武装警察を投入。発砲により死者は4歳のこどもも含め40人以上といわれ、逮捕者も多数出ている。6月18日、ペルー議会はアマゾン開発規制緩和2法案の破棄を82対12で可決。大統領はテレビ演説で先住民虐殺の非を認めたが、「一部の過激先住民」を非難。また「外国からの圧力」があったと述べ、開発投資を加速することも強調した。「外国からの圧力」とはボリビアのモラレス大統領のことを指している。アマゾン虐殺以来、大統領の支持率は20%に下がった。

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