第15号(2009/9/10)●1面
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8月総選挙
民衆の怒り 自公政権を倒す!
日米安保破棄・九条改憲阻止へ反転攻勢を
反資本主義左翼勢力の形成を急ごう!
総選挙の結果

 8月総選挙の結果は、69%以上の高投票率のなかで、民主党の歴史的大勝、自公政権与党の大惨敗で、民主党基軸政権が誕生することとなった。具体的には、民主党は、全国小選挙区の221と比例含めて308議席。自民党は現有議席300から119議席へ大激減。全国小選挙区において与謝野財務相、町村元官房長官、小池元外相などがバタバタ倒れて比例で復活したものの、海部元首相、笹川総務会長、山崎元副総裁、中川昭一元財務・金融相など総理・大臣経験者の大物議員が落選。公明党も、創価学会をバックとした「常勝神話」が崩れ、太田代表、北側幹事長、冬柴前幹事長が落選し、小選挙区全てで議席を失う致命的敗北。沖縄でも全選挙区で米軍新基地推進候補が敗北した。共産党は9議席、民主・国民新党と選挙協力に踏み切った社民党も7議席で、ともに現有議席を何とか維持したものの、政権交代の民意のうねりのなかに埋没した。
1 戦後の自民党政権は終わった

われわれは、世界恐慌の進行という資本主義の根本的危機の中で闘われる今次総選挙に際して、わが国の進路をめぐる路線選択として、「自公の新自由主義と日米同盟堅持・対米追随政治に終止符を」の2つの争点を鮮明にし、自公政権打倒で戦後の自民党長期政権を終わりにし、新しい政治の扉を開こうと呼びかけて闘った。
 結果、沖縄民衆、非正規労働者、高齢者、農漁民、中小商工者、青年たちの怒りが、貧困と格差、生活・農漁業・中小企業破壊の新自由主義政策と米軍再編と自衛隊派兵推進の対米追随の自公政治に、圧倒的「ノー」を突きつけた。自公政権は完膚無きまでに打ちのめされ、倒壊した。
 ここに、1949年の吉田政権の総選挙勝利から60年、いわゆる55年体制誕生から54年をへて(細川政権時の短い時期を除き)、戦後の自民党長期政権は、ついにその終わりを迎えた。このことのもつ積極的意義を確認したい。
 この間、リーマンショック以来の米国発世界金融恐慌の広がりとともに、米一極覇権と新自由主義路線は破綻し、資本主義の経済的危機の大激震が各国政権を揺るがし、退陣に追い込んできた。今や、その大津波がわが国を襲い、その地殻破壊の裂け目からたまりにたまった民衆の不満や怒りのマグマが地表に現れ始め、経済的危機から政治的危機へと、戦後の自民党政権を倒壊させたといえる。
 今日では、歴代自民党政権がドル基軸と日米安保体制堅持のみを国益と考えてきた第二次大戦後の世界秩序、つまり米国が主導する時代が確実に終わっている。今次総選挙で自公政権が終わりを迎えたことの持つ歴史的意味とは、客観的にはこうした時代の日本での始まりを告げるものである。
2 「政権交代」しても安保路線変らず

 しかしながら、総選挙において、民主党への政権交代選択がわが国の進路をめぐって争点化され、自公政権からの路線転換を意味するかといえば、否である。
 民主党は、日米安保同盟を最重要視し、新自由主義的経済政策、憲法九条改憲、自衛隊の海外派兵や朝鮮敵視政策において、自民党と大差なく、独占資本の「資本独裁」の維持と安定のための二大政党制をめざすもう一つのブルジョア政党である。事実、鳩山新政権が「脱官僚政治」を掲げ、その司令塔として政府中枢に「国家戦略局」を置く構想は、07年以来の経済同友会、日本経団連の「提言」の実施である。
 今日の自公政権を吹き飛ばした世界恐慌の進行は、資本主義をやめる以外に解決しようのない資本主義システムの根本的危機であるから、自民党と基本的に変わらぬ民主党政権への「政権交代」では解決できない。
 現在の日本社会には、壊されてしまった人々の暮らしを再生するための、この国のあり方や未来への希望をしめす理念やヴィジョン、それを掲げた政治勢力は微弱である。だから、今、噴出した労働者民衆の不満や怒りに、鳩山連立新政権が応えることができないとわかるや、それら不満・不安は大きく右へ左へと振れる。
 左翼勢力がそれに応え受けとめ闘うことができない時は、ドイツにおけるナチスの台頭や、日本の戦前の軍部や極右の台頭、満州事変へと動員されていった歴史を繰り返す危険がある。すでにいくつかの右翼的動きなどの兆候も現れている。
 こうして今総選挙は、自公政権の倒壊をもたらした労働者民衆の巨大な不満や怒りのマグマの受け皿となり、全ての元凶たる資本主義変革へのヴィジョンを鮮明に、自立した社会運動と政治勢力形成の緊要の課題を押し上げつつ、天下大乱への政治的流動と激動の始まりを告げたのである。
3 鳩山連立新政権との攻防始まる

 16日の新首相指名を前に、社民党・国民新党との連立協議も行われ、鳩山連立新政権誕生への準備が進行中である。小沢幹事長人事をはじめ、菅国家戦略局担当相、岡田外相など主要閣僚の人事構想が浮上。オバマ政権からは民主党の「対等な日米同盟」基軸路線への「恫喝と懐柔」ともいえる「牽制球」が、早々とあの手この手で投げ込まれている。
 「鳩山・小沢」新政権がいかなる陣容になるか。この時点では定かではない。ただはっきりとしていることは、幹事長となった小沢が、来年参院選での民主党単独過半数をにらみ、自民党など政界大再編に打って出ることだけは確かである。
 いずれにしても、自公政治の終わりと民主党への政権交代によって、少なくとも労働者派遣改正法成立、消費税据え置き、後期高齢者医療制度の撤廃、障害者自立支援法の廃止、中小企業の貸しはがしなど防止法成立や、沖縄の普天間基地の県外移転や辺野古新基地建設や日米地位協定の見直しなど、この間の懸案の労働運動、大衆闘争の重要課題についての「公約」実現へ、下から大衆的な闘争を拡大していくことが出来る条件が生まれている。この条件を握り締め、活かし闘うことである。
 鳩山新連立政権の政策の矛盾を突いて、安保・沖縄、反貧困、九条改憲阻止への反転攻勢を強めていこう!
 その闘い、運動の発展のなかで力をつけ、待ったなしの緊要の課題となった、労働者運動を基盤とした運動型新党と反資本主義左翼政治勢力形成の準備を急ごう!

(9月5日記) 

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