11・8県民大会の大成功
短い準備期間にもかかわらず、11月8日、オバマ米大統領の来日に狙い定めて沖縄県民の意志を示すべく開催された県民大会は成功した。(大会決議は1頁参照)
この大成功は、沖縄県民の「普天間基地即時閉鎖・県内移設反対」の強い意志と闘いへの決意を日米両政府に突きつけた。と同時に、フィリピン、エクアドル、スペインに続いて、「米軍基地はいらない」という沖縄県民の意思を世界に訴え、日米両政府を包囲する国際的世論を喚起するものとなった。(沖縄短信参照)
日米首脳会談の合意と核心点
13日のオバマ・鳩山首脳会談の合意は、次のようである。
第1に、日米双方が日米軍事同盟基軸を確認し、来年の日米安保改定50年に向け、同盟深化のための新たな協議を始めることで一致した。これが今回の日米首脳会談の核心である。(協議は2010年に「新安保共同宣言」に集約される見通しである。)
第2に、目下の在日米軍再編の焦点となり、最大の懸案事項であった米軍普天間基地移設問題は先送りされ、閣僚級の作業部会を設置し「早期解決」することで一致した。鳩山「東アジア共同体構想」についても、14日の「アジア政策に関する演説(通称・東京演説)」で米国を「アジア太平洋国家」と定義し、(その危機からの脱出のためにも)「成長の東アジア」に関与することを宣言したオバマに、「日米同盟が基軸」であると釘を刺され確認した。
第3に、アフガニスタンへの支援策では、日本から今後5年間にアフガンに50億ドル、パキスタンに10億ドルの資金供与、海上自衛隊のインド洋上での給油活動の代替プランの検討を提起し合意した。この鳩山政権のアフガン支援は、米侵略戦争の片棒を担ぐものである。
第4に、「核のない世界」をめざすことで一致し、対中・対朝鮮をにらんだミサイル防衛(MD)のための政府間協議を始めることで合意した。(来年1月にアジア諸国を対象に「核安全保障会議の準備会合」の開催を合意)
こうして会談では、沖縄の民意を背に、鳩山首相が「対等な日米同盟関係」をめざし、「日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」とした政権公約の実現のために、オバマ政権と腰を据えて渡りあうことはなかった。鳩山政権は、改めて日米同盟基軸路線を堅持し、対テローアフガン侵略・占領遂行などの米戦争戦略・核戦略を担う「アジア・太平洋の安全と繁栄の基軸」(オバマ「東京演説」)たる日米同盟深化の道を進むことを鮮明にしたのである。
世界にも類例のない長期にわたる米軍駐留の元凶たる日米軍事同盟―日米安保条約の破棄の大運動を急がねばならない。
鳩山政権の「日米合意履行」策動を許すな
首脳会談の翌日、オバマ大統領は「東京演説」で、沖縄県民の基地ゆえの苦しみや「基地のない平和な沖縄」への願いに一言も触れることなく、普天間移設問題は作業部会を通じて、迅速に、「両国政府(注―旧自民党政府との)が達した沖縄駐留軍の再編合意を履行する」との認識を示した。これに対して、鳩山首相はオバマ大統領に「私を信頼して欲しい」と言ったことを自ら明らかにしながら、作業部会は「両国政府の合意が前提ではない」と否定した。こうした言を左右にしての「猿芝居」が、すでに日米合意の「落とし所」に向かっての鳩山流政治であるのなら、人を愚弄するのもいい加減にすべきである。
いずれにしても、鳩山政権は「作業部会による早期解決」を日米合意とした以上、米政権との間で、沖縄をはじめ有権者との間で、連立与党2党との間で、合意の実行と政権公約との対立と矛盾を激化させ、解決の仕方を誤れば政権の存亡にかかわる窮地に立っている。
現在、岡田外相、北沢防衛相らが参加して日米閣僚級の作業部会が開催され、普天間移設先の「12月中旬までの決着」が策動され緊迫した状況にある。普天間移設の予算を来年度予算に計上する動き、防衛省内での辺野古移転を念頭に負担軽減策を探る動き、鳩山首相と仲井真沖縄県知事との会談予定、福島・亀井社民・国民新両党首会談の「県内移設反対」などなど。
今年は、沖縄にとって薩摩侵略400年、琉球処分130年の年であった。その年の終わりに、県民大会に示された沖縄の願いを裏切り、政権公約を反故にするような辺野古移設決定を鳩山政府にさせてはならない。
折から、ドバイ・ショックの衝撃が世界を走り、米国発世界金融恐慌の新たな段階を告げている。アジア歴訪の旅で中国人民元の切り下げを引き出せないなど期待した成果も挙げられなかったオバマ政権が、「ヴェトナム化」し進退窮まっているアフガンに、12月1日にも増派の新戦略を打ち出し、破滅の道に突き進もうとしている。衰退し、危機にあるのは米帝国なのだ。
普天間基地即時閉鎖、辺野古新基地断念へ、闘いを強めよう!
沖縄と呼応し、日米安保条約破棄・米軍基地の撤去へ、大きな運動を創りだす時である。
(11月28日記 あ) 日本政府による米軍基地被害のこれ以上の押しつけはもうたくさんだ!8月総選挙において自民・公明など基地推進派の全候補者を落選させた沖縄県民は、民主党の煮え切らない態度に憤慨し11月8日、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」を開催した。
本土でも全国各地で沖縄に連帯する集会、デモ、行動が取り組まれ、東京では「「鳩山とオバマにモノ申す! 普天間基地を即刻閉鎖し、辺野古新基地建設を断念せよ」集会が水谷橋公園で行われ、400人以上が結集した。辺野古実の木村さん、ピースリンク広島・呉・岩国の新田さん、東水労青年女性部長の湯村さん、許すな!憲法改悪・市民連絡会の高田健さん、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの上原成信さんらの発言のあと、沖縄現地の平和市民連絡会の崎原盛秀さんから、電話による実況報告があった。会場へ到着するどのバスも満杯で、会場内は立錐の余地もなく、入れない人たちが周囲に溢れている様子と報告され、県民大会が大成功である様子が伝えられた。
9条改憲阻止の会、沖縄の闘いに連帯する東京東部実行委員会の発言のあとデモにうつり、銀座を通って日比谷公園まで行進した。
名護サポーター・東京、県民大会に呼応し、
「悼画―金城祐治さん」上映
この集会に先立って、同日11時より、中野協働センターにおいて、名護サポーター・東京主催の集いが行われ、主催者あいさつのあと、辺野古のテントで座り込みを続けてきた金城祐治さんを記録した悼画『金城祐治さん―辺野古「命を守る会」の根もとには』(本紙前号でも紹介)を上映した。集いのあと、参加者の半数が、2時よりの水谷橋公園の集会に合流した。
基地建設ノー! 11月4日から6日まで「普天間基地撤去、辺野古移転反対」をスローガンに衆議院第二議員会館前で座り込みを貫徹した9条改憲阻止の会は、8日の水谷橋公園の集会に参加のあと引き続いて11日からオバマ米大統領来日の13日まで座り込みを貫徹した。
12日は朝から雨模様。12月初旬なみの寒風にも耐えしのびながら座り込みを貫徹し、道行く人々に沖縄の新基地建設への反対を訴えた。 悪化する経済情勢
さて、2008年9月の米国発金融恐慌以降、世界的な同時不況が進行し、日本においても製造業をはじめ全産業が大打撃を受けている。特に、建設業界の落ち込みが激しく、連動してセメント・生コン需要が激減している。
全国の生コン出荷を見れば、ピーク時2億立米あったものが、現在は1億立米を割り込み、今後の見通しも減少一方となる。
しかも、新たに船出した民主党政権では、無駄な公共工事・ハコモノ行政を刷新する(「コンクリートから人へ」)としている。
生コン業界では、全国3、900工場の内1、200工場を削減する一大集約化事業が決議された。大阪・兵庫などの生コン協組も先陣を切って集約する予定である。
政府への働きかけ
民主・社民・国民連立政権への過度の期待はないが、自公政権とは大きく異なる。政権交代は新自由主義への民衆の大きな怒りを背景にしている。政府は、次の参議院選挙を控え、政権政策であるマニフェストを一方的に反故にすることはできない。
新政権は、雇用や環境対策、中小企業活性化のために全力で取り組むとしている。特に、中小企業のための次世代の人材育成・公正な市場環境整備・中小企業金融の円滑化などを骨子とした憲章を制定するとしている。
さて、そもそもマニフェスト実現の帰趨は、実現をめざそうとする側(雇用や産業の仕組みを変えようと闘う者)の力にも規定される。労働組合や協同組合などは、自らの産業政策実現のために活用すべく、大いに政府・民主党・社民党等に働きかけていくべきである。
関西の地から
そこで、中小企業組合総合研究所(武建一代表理事)の社会資本整備・中小企業政策に賛同する大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山、近畿2府4県の生コン製造協同組合、近畿の生コン輸送・バラセメント輸送・生コン圧送協同組合、計10団体(500社)と関西地区生コン支部などの関連する労働組合5団体が連名で、国土交通省・経済産業省・環境省・農林水産省・内閣官房長官宛に政策提言した。政府要請団35名に対し、国交省から社民党・辻元清美副大臣が応接、各省の副大臣にも伝える旨回答した。また、民主党ルートでも各省の提言検討が約束された。
近代以降、強度・耐久性・作業性の優位性から、コンクリートは民間の建物や社会資本整備の中心資材として多用されてきた。ところが、近年、建設独占のための無駄な公共事業が多いため、公共投資不用論が目立つ。
しかし、生活者・地域経済の観点に立てば、生活道路や下水道(共同溝・貯水槽)などの整備、電柱の地中化や住居などの耐震補強などが必要となる。また、環境対策としての道路舗装がある。従来はアスファルト舗装が94%を占めているが、長寿命・高耐久・高リサイクル率であるコンクリート舗装は、ライフサイクルでは安いと言う経済だけの問題ではなく、環境・事故防止の面からも大きなメリットがある。また、国内の真の需要に基づく供給は、外需主導から内需主導への構造転換に相応しいものと提言した。
さらに、コンクリート構造物の安全のための資格制度・人材育成制度や、需要創出・品質管理・教育を担う中小企業団体による自立的研究機関の活用・助成、協同組合加入資格の厳格適用(大企業分社化による中小企業なりすましの排除)、荷主の優越的地位の濫用等への規制や中小企業等協同組合法の活用(大企業と中小企業の対等な取引関係が成立する制度保証)、生コン工場削減の構造改善事業のための資金確保・新増設抑制などの法整備などを求めた。 辻元清美国交副大臣に要望書を手渡した要請団体代表
政策実現の組織化
11月11日政府行動は、目的のための第1歩である。この政策提言を実行有らしめるためにも、一層の関係者の組織化が必要となる。そこで、この12月20日、社会資本政策研究会を立ち上げる。民主党・社民党の国会・地方議員、学者、事業団体、労働組合などが結集する。大きな発信力・実行力を作る決意である。
11月20日夕、集会は、冒頭に実行委員会を代表して連帯労組・関西生コン高支部副委員長より、昼の淀屋橋付近での情宣ビラまき行動、その後の大阪市議会への陳情行動の報告がされた。また、米軍艦船の核兵器持込の「密約」は、大阪港への核搭載米軍艦船の入港があった事実であり、平和・反戦を求める立場からの大阪港の軍事利用を認めない闘い、さらに在日米軍基地とりわけ沖縄普天間基地閉鎖・返還の実現、辺野古新基地建設反対の闘い、そして日米安保条約破棄まで連なる闘いの重要性が訴えられた。続いて、金属機械港合同中村副委員長から基調報告がされた。これまでの南大阪平和人権センターが取り組んできた自衛艦、米軍艦船入港に対抗した「大阪港の軍事利用反対」の集会・デモなどの闘いを紹介、その利用を許可してきた大阪市役所の横で中止を求める集会を持つことの意義が述べられた。
続いて参加諸団体からの決意や連帯あいさつを受け、関西生コン支部の西山氏の継続した反安保闘争に向けた《団結がんばろう》でデモに移った。大阪市役所↓アメリカ領事館を一周↓梅田までのデモは、大阪港の軍事利用を中止せよ、普天間基地閉鎖、辺野古新基地建設反対に加え、思いやり予算を失業対策・教育費に回せ!税金を米軍に渡すな!日米安保条約破棄!などのシュプレヒコールをあげて行進しました。 (大阪M)
集会決議
本日、われわれは大阪港の軍事利用反対のあらたな行動にたちあがった。淀屋橋周辺で広く労働者・市民に訴え、大阪市議会への軍事利用中止をもとめる陳情行動をおこなった。そして、抗議の集会をおこない、アメリカ領事館に断固たる意思を突きつけるべく包囲デモを貫徹する。12月市議会は、陳情を採択し、来春にも予想される大阪港への米軍艦船の入港許可を中止すべきである。
大阪市は、多くの労働者・市民の軍港化反対の声を無視し、毎年米軍艦船の大阪港の入港許可を出し続けてきた。また、自衛隊艦船の入港や大阪湾利用も容認してきた。これは、過去の悲惨な戦争の歴史を反省し、労働者・住民の平和的生存権と平和貿易港を守る立場から採択された1994年11月9日の市議会における「大阪港平和利用決議」を踏みにじる暴挙である。
さらに、近年、日米安保条約改定時の「密約」の存在が公となったが、入港する米軍艦船が核兵器を搭載していることは明白である。私たちが働き、生活する大阪の港と地域が核の恐怖にさらされているのである。これを「日米安保条約」―地位協定によって当然とすることは明確な憲法違反であり、許されないことである。
過去の戦争において、大阪港は多くの兵員・軍需物資を戦地に送り出す出撃・兵站基地とされ、その結果、敗戦直前には大空襲に見舞われ、多くの尊い命が奪われ、街は焦土と化しました。このような歴史を二度とくり返してはならない。
われわれは、本日の行動をあらたな出発点に、70年安保闘争から開始された軍港化阻止闘争を大阪市全域の労働者・市民の大きな運動へと発展させ、米軍艦船・自衛艦船の入港を中止させるまで闘いぬく。そのために行動を積み重ね、拡大し、入港を許可している大阪市への闘いを強め、更には入港差止めの裁判等あらゆる手段を尽くして闘う。来年は安保条約改定50周年にあたる。沖縄における普天間基地撤去、辺野古新基地建設阻止の闘いをはじめ、米軍再編に反対し、日米安保条約の破棄を求める労働者・市民の声は全国各地で高まっている。大阪港軍事利用反対の闘いを、全国の反安保・反基地の闘いに連なり、連帯する闘いとして闘いぬこう。大阪港軍事利用反対の一点で連帯し、共に闘うことを労働者・市民、労働組合や市民団体に広く訴え、結集をかちとり、力ある闘いをまきおこしていこう。
以上、決議する。
2009年11月20日
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大阪港軍事利用の中止をもとめる11.20行動 参加者一同 |

11月12日、天皇在位20周年記念式典が挙行された。先代天皇の戦争犯罪を全く問うことなく代替わりし、天皇制のもたらす抑圧と差別の実態をそのままに60億円もの浪費の上に行われるこのような行為に抗議し、「天皇在位20年を祝わない」集会が同日、京橋プラザホールにおいて開催され、およそ200名が参加した。北海道、沖縄から、長野、福岡、東京立川テント村、大分、神奈川、神戸、千葉、大阪、静岡、などから次々と発言があり、集会の後デモ行進をおこなった。
■海外メディアが、辺野古新基地建設反対の沖縄県民大会を大きく報道!
「辺野子への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」が11月8日、沖縄県宜野湾市の海浜公園屋外劇場で開催された。大会では、各党代表の決意表明に続き、伊波洋一宜野湾市市長が、沖縄の未来はわれわれが決めると訴え、また、宜野湾市女性団体連絡協議会の屋良千枝美会長が、時代は動いている、沖縄の青い空や海を未来の子供たちに残すため、辺野古にも県内にも新基地は反対という強い意思を示そうと呼びかけた。この大会を多くの海外メディアが大きく報道した。ロイター通信は11月8日、ウオールストリートジャーナル、ABCニュースは11月9日、ファイナンシャル・タイムズ(アジア版)、PRESSテレビ、モーニングスター、シアトルタイムズ、AP電、タイム誌(電子版)は11月11日、大会を報じた。ロイター通信は、沖縄では米軍の海兵隊基地の県外への退去を求めたと報じた。ファイナンシャル・タイムズ(アジア版)は、沖縄では多くの日本人が何千人も集まり、米軍海兵隊の辺野古新基地への移設計画に抗議したと報じた。タイム誌(電子版)は、大会について、2006年の東京・ワシントンの合意を説明した上で、基地撤去のプラカードを掲げる参加者の写真を掲載し、21000人の人々が沖縄米軍の県外退去を要求したと報じた。
 ■米軍海兵隊が、大浦浦湾・サンゴ礁海域の中瀬まで侵入し、上陸演習を行なう
米軍海兵隊は11月12日、沖縄近海での日米共同演習において、名護市辺野古の浜に、水陸両用戦車部隊の上陸演習を行った。辺野古・大浦湾では米軍の軍事訓練が日常化し、米軍による辺野古新基地建設反対運動に対する圧力が継続している。大西輝雄ヘリ基地建設反対協議会代表委員は、現地で米軍海兵隊の上陸演習を監視し、今回の上陸訓練は、これまでの訓練とは違って、大浦湾のハマサンゴ群落に近いサンゴ礁海域の中瀬まで侵入したと指摘し、さらに、新基地建設反対の世論が高まっており、その反対の声をさらに広げたいと語った。
■企業倒産が9・1%増加
商工リサーチは11月10日、10月の全国企業倒産(負債額100万円以上、任意整理を含む)を発表した。3ヶ月連続で前年を下回ったものの、前月比では9・1%増加した。販売不振などを主因とする不況型倒産は1023件で、全体の81・1%に上った。資本金100万円以上500万円未満の小規模企業の倒産が、業績不振や低収入など企業体力が疲弊し資金調達に苦慮などの理由で、7・7%増加した。
■子どもへの虐待をなくせ!
NPO児童虐待防止全国ネットワークは11月21日、東京都日比谷公会堂で、増え続ける子どもへの虐待をなくすため、子育ての環境の整備や育児相談所などの市区町村体制の整備を訴える集会を開催した。集会には児童養護施設や自立支援ホーム職員たちが約800人が参加し、育児相談所や市区町村の体制の整備と強化、児童養護施設などの最低基準の改善を求めたアピールを読み上げた。 ■GDPは増加しているのに、労働者の収入は減少
内閣府は11月16日、2009年7月から9月期の国内総生産(GDP)速報値を公表した。内需は実質GDPで、企業の「設備投資」が1・6%増、「個人消費」が0・7%増などにより、0・8%増となり、景気は穏やかな回復局面に入ったが、生活実感に近い名目GDPはマイナス0・4%で、個人消費に力強さを欠いている。厚生労働省が11月2日に、9月の「毎月勤労統計調査」を発表した。この「速報値、従業員5人以上の事業所」によると、基本給と残業代や一時金などをあわせた現金給与総額は、前年同月比1・6%減で、16ヶ月連続のマイナスとなっている。また、日本銀行が9月に実施した「生活意識に関するアンケート調査」によると、現在の暮らし向きにゆとりが無くなって来たと答えた人の割合が60%を超えている。
■事業仕分け作業の成果、約1兆7000億円、事業仕分けの運営基準を生活保障に置け!
政府の行政刷新会議は9日間の作業で、全449の事業について約1兆7000億円を削減した。政府の予算編成作業の一端を、一般大衆に公開し、インターネットで同時中継するという初の試みは、国家権力を一般大衆に向けて開くという意味では評価できる。しかし、この事業仕分けには基礎科学研究や科学技術開発になじまない短期的な費用対効果を重視して、次世代スーパーコンピュータの開発予算を削減した問題や、一般大衆の生活保障を省みないで、地球温暖化対策の柱となる一般家庭の太陽光発電の省エネルギー装置導入支援の補助金削減などの多くの問題が明らかになった。「米軍おもいやり予算」の聖域には手をつけず、基地に働く労働者の賃金はカットし、普天間飛行場の名護市辺野古への移設費用や在沖海兵隊のグアム移転経費の予算を計上するなど、重大な問題点がある。事業仕分けの作業運営基準を一般大衆の生活保障に必要な費用の確保に置く事が求められている。 ■大企業の内部留保、不況下でも429兆円へ
労働運動総合研究所は11月18日、経済危機打開の緊急提言を発表した。サブプライム金融恐慌以降の経済不況にもかかわらず、企業が溜め込んだ「内部留保」は増加している。2008年10月〜12月期では、企業の売上高は11・6%減、経常利益は64・1%減など減少したが、内部留保は1・4%増と増加している。
内部留保が急増したのは、派遣労働が原則自由化された1989年以降で、209・9兆円から428・6兆円へと増加した。増加分218・7兆円の内151・5兆円(69・3%)は資本金1億円以上の大企業が溜め込んだものだ。 ■内部留保を労働者と社会に還元し内需拡大を急げ!
内部留保を最低賃金の1000円への引き上げと全労働者の賃上げや非正規雇用者の正規化などの雇用政策、生産設備投資などの経済政策で社会還元した場合の経済効果は、国内需要総額の半分程度に相当する内需拡大効果があり、3%を超える経済成長が見込まれる。これにより、政府の税収の増加も今年度補正予算の公債発行額とほぼ同額になる。各種の雇用政策に必要な財源は、たとえば、最低賃金の1000円への引き上げに5・9兆円、非正規雇用者の正規化に7・6兆円で、内部留保を取り崩して供給できる。内部留保を労働者と社会に還元し、内需拡大を急げ。
■世界食料サミットに農民ら抗議のデモ
国連食糧農業機関(FAO)による第3回世界食料サミットが11月16日、ローマで開催された。これに対して世界的農民組織ヴィア・カンペシーナのメンバーがFAO本部前でデモ行進。一方市内のサン・ジョバンニ広場でも農民たちが300台のトラクターで結集し農民への政府支援を訴えた。1996年の第1回食料サミット以降、世界の飢餓人口が10億人を超すなど食料サミットは成果をあげていない。
■ドイツ学生8万5千人が教育予算拡充など求め決起
全独50都市で11月17日、大学授業料廃止、教育予算拡充、欧州教育改革見直しなどを要求し学生、教員、高校生など8万5千人がデモを行った。ベルリンのデモは最大規模となり1万5千人が市内を行進した。この他ミュンヘンで7千人、ウィースパーで6千人、マインツとエッセンで3千人が参加。「教育は商品ではなく基本的権利だ」(ケルン)などと訴えた。運動は4月から始まり、今後も続く。
■兵器産業が環境ビジネス
米ロッキード・マーチン社が海洋表面と深海の温度差を利用して電気エネルギーを作り出す「海洋温度差発電」(OTEC)に取り組んでいる。ロ社は国防総省、エネルギー省、ハワイ州との間で新施設建設契約を結び、沖縄への投資を求めて日本政府にも売り込んでいる。膨大な資源と環境の破壊をもたらす戦争で巨額の利益をむさぼってきた世界最大の兵器企業がなすべき最良の環境貢献は、兵器製造販売を止めることだ。 ■EU大統領と外相を選出
欧州連合(EU)は11月19日、ブリュッセルで臨時首脳会議を開き、12月1日から発効されるリスボン条約によって新設された「欧州理事会常任議長」(大統領に相当)と「EU外務安全保障上級代表」(外相に相当)とを選出した。初代大統領に決まったのはベルギーのフェルマン・ファンロンパイ首相。また外相には通商担当欧州委員のキャサリン・アシュトン英国労働党終身上院議員が選ばれた。 混迷するパレスチナ
■米国、パレスチナへの妨害
クリントン国務長官は10月末、イスラエルによるパレスチナ占領地への入植活動の拡大に対し、入植地拡大凍結を和平交渉再開の条件としないと発言しイスラエル側に立つ姿勢を見せている。
パレスチナ自治政府はヨルダン川西岸とガザの全域を版図とするパレスチナ国家樹立支持の国連安保理決議採択を呼びかけたが、米国は国連安保理における拒否権行使も示唆してこの動きに反対している。パレスチナ国家樹立をめぐっては国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は11月29日、1947年に採択された国連総会決議181など安保理の諸決議にもとづきパレスチナとイスラエルの2国家平和共存の実現を図る事を表明している。
■自治政府選挙を延期
ファタハ(ヨルダン川西岸地区を支配)とハマス(ガザ地区を支配)の両派間の和解協議が頓挫した(本紙前号で既報)あと、パレスチナ自治評議会(国会)と自治政府議長(大統領)選挙を1月に実施強行する姿勢を見せていたファタハ代表のアッバス議長は、自治政府議長への立候補をやめる意向を表明した。ハマスを「テロ組織」とみなし、ファタハ寄りの姿勢をとってきた米政府がイスラエルの入植地拡大への批判をやめ、アッバス議長にイスラエルとの和平交渉再開を促してきた事への抗議とも見られている。自治政府中央選挙管理委員会は11月12日、ファタハとハマスの和解なしに選挙を実施するのは不可能と判断しており、選挙の延期を勧告した。
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