第18号(2009/12/5)●6面
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2002年7月28日

丹波マンガン記念館 特別展記念講演会より

連載第5回

〈編集部より〉
 『高英三という生きざま』を5回にわたって連載してまいりました。その間、たくさんの反響をいただきましたが、『コモンズ』紙が月刊のため待ちきれず、「早く最後まで読みたい」という問い合わせが多くありました。そこで、紙面での連載を今回で終え、残りを一括して本紙に同封しお届けいたします。すでに本書購読の皆様には送付いたしません。
 なお、本書は売り切れのため増刷されました。ぜひご購入ください。

 置かれている状況は同じです。私は自分の父親に聞きました。当時大八車に大きいおけを六つほど並べてコエダメからクソをくむのがどれくらいおったんや、といったら、仰山おったと。でもそれをやっとったのは部落民と朝鮮人だけやった。もうちょっと言うと。それでも仕事にありつけただけええ方やったんです。そういう形で都市で仕事にありつけただけに、さっき紹介しましたが私は京都生まれ、京都育ちで京都から一回も出たことがないんです。私のおじいさんは日本中を転々としてきました。戦前多くの在日たちがどこに点在してきたか。各炭坑です。地面の下にもぐる仕事。まだゴミをとる、クソ、犬をとる仕事の方が楽やったんです。穴を掘ってそこにもぐるというのはもっと強烈な仕事やったんです。多くの在日がそこで死んでいきました。死んでいったというより殺されたんです。私はそういったことも自分の家族から、あるいは運動のなかからいろいろと教えていただきました。
 しかし、私の記憶自体でいうならば少なくとも炭坑でも強制労働を強いられるとか、そういったことはありませんでした。まだなんとか地元で部落民と仕事を分け合ってゴミをとりながらもくそを汲みながらも一家を支えられた。こういう言い方は非常に不適当かもしれないが、まだ在日の中ではマシやった。一世のなかではうちのハラボジはマシやったんやと。ひたすらに仕事をしてきた。人の嫌がる仕事を。
 先程紹介したようにですね。それでも仕事につけへん人たちは全国に散って、炭坑だとか。関西でも高槻にタチソというのがあります。さきほども山内さんがいわれました。京北町にマンガン館がある。館長が一人で支えている。タチソにはタチソ保存館があります。日本人主催の。高槻市が助成をしています。
 高槻のタチソの横に成合(なりあい)という部落があります。この成合部落の横に在日の部落があります。高槻は大阪のベッドタウンです。商業地になっています。多くの市民が住んでいます。多くの市民が住んでいるところにはそういう差別の問題も行政がきちっと助成をして、日本の民主的やというてる人たちが歴史的資料を保存していく運動に立ち上がっています。今成合に住んでいる在日は一〇指にあまるくらいです。戸数で言うならば。しかしタチソの会というのは何百人も存在します。
 少し話がずれましたけど、だから在日がどう生きてきたか、どう存在してきたかというのを是非とも知ってほしい。私が今日お話させてもらっているのも実は私の個人の自分史です。戦後私が認識する限りにおいて、七八〜八〇万近い在日が存在しているわけです。戦前は二八〇万といわれています。私が自分で認識できたときで六八万人と言われたんです。それが全国に点在しているわけです。
 僕はその人らのすべてを表現することはできません。在日はなにかと問われたとき、私は自分の歴史しかしゃべらないんです。少なくとも自分と自分の生活圏にあった多くの在日の生活を紹介する。京都市は国際都市らしいですけど、うそです。何もしてないですよ。僕も京都市で生まれたからこうしてしゃべるし、同じようなことを言います。なんぼ国際都市いわれたかって、行政が国際事業の何をやっているかといったら、ある意味運動やっている朝鮮人呼んできてものしゃべらせるだけなんです。それでありがとうございましたというだけ。自分たちはどんな行政施策を持っているのかといったら皆無やということになるわけです。
労働学校

ワーキングスクールアソシエのご案内
労働学校 ワーキングスクールアソシエ(校長本山美彦)
第4期講座

マルクス経済学「資本論」を学ぼう!
 スライドを見ながらの 「資本論」10回講座


●講師
永嶋靖久さん(枚方法律事務所弁護士)
大阪弁護士会所属。パンフレット『共謀罪の危険』、『労働契約法は労働者に何をもたらすか』など。解雇などの労働事件の弁護活動多数。パワーポイントによる「資本論」3回を製作。
崎山政毅さん(立命館大教授)
専攻は、ラテンアメリカ近現代史、第三世界思想研究、周辺資本主義論。主な著書に『ファシズムの想像力』(共著、人文書院、1997年)、『サバルタンと歴史』(単著、青土社、2001年)、『複数の沖縄』(共著、人文書院、2002年)、『資本』(単著、岩波書店、2004年)ほか。

●日程
第1回11月12日、2回11月26日(木)終了しました。
3回 12月10日(木)、 4回 12月24日(木)
※時間は、いずれも午後6時30分〜8時30分

●会場
 協同会館アソシエ3階  大阪市東淀川区淡路3丁目6-31
 JR新大阪駅東口から徒歩12分、阪急淡路駅から徒歩8分

●参加費
 1回 500円、 5、10回終了後交流会 参加費500円

●案内請求・問合せ
 電 話 06-6586-5005(非正規労働者のための協働センター)
 メール sodan@c-c.or.jp

映画
●映画
「フツーの仕事がしたい」が世界で大反響!
土屋トカチ監督『フツーの仕事がしたい』が、独立系映画の祭典、レインダンス映画祭(英国)で09年ベスト・マイクロ・バジェット賞に選ばれた。バラセメント輸送運転手の過酷な労働現場をとらえたドキュメンタリーは、世界の労働者におおきく反響を広げつつある。(中小企業組合総合研究所機関紙『提言』12月1日号より)


美術展

ペシャワール会DVD販売中

 6月2日(火)、船橋市勤労市民センターにおけるペシャワール会福元満治事務局長のアフガニスタン現状報告と訴えの一部始終を「We命尽きるまで」の藤山顕一郎監督が熱く撮ったDVDを希望者に頒布します。送料別で1枚千円。編集完成まで若干日時がかかります。ご了承下さい。お申込は『コモンズ』まで

新刊紹介

野添憲治 著
企業の戦争責任
―中国人強制連行の現場から

社会評論社 四六判上製350頁 2700円(税別)

 アジア太平洋戦争の時に、日本に強制連行した中国人は約4万人。敗戦で帰国するまでに6830人が死亡した。
 中国人は135の事業所で働かされた。筆者は足掛け9年かけて、北海道から九州まで点在する全事業者を訪ねて慰霊したあと調査を重ねた。本書はその記録をまとめた。



コモンズ川柳

乱 鬼龍 

ハネムーンすめば民主のすきま風

ワクチンに効かす謀略だってある

冬よりも寒い資本の世のむごさ

牛丼の並すら不況風を知る

出力を上げよと天の声を聞く

編集室から

●今日は12月号の校了作業の最終日。年内に新年号発行・発送のため、今号は6頁建てとさせていただきました。例年は、夏季と年末は、それぞれ合併号としてきたのですが、本年は合併号とせず、きっちりと12ヶ月、12号分を発刊してまいりました。これも、原稿出筆者、購読者の皆様のお力添えと支えあったればこそと、編集・機関紙局一同心より感謝申しあげます。まだまだ多くの方よりのコモンズへの期待と注文に照らしてみれば、至らぬことのみが自覚されるところです。本年は、プロ校正のボランテイアスタッフと短信担当など新しい編集実務スタッフも増え、更なる紙面充実に努力するつもりです。年内に新年号を発行してお届けします。(生)

次号予告

新年特集号を増頁で年内に発行します。
特集内容はお楽しみです。

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