昨年は、「変革のアソシエ」安藤昌益講座をはじめとして、吉備村塾、戦争と治安管理に反対するPINCHI!、東京平和創造塾、古在由重さん以来の版の会・・・と、これまでになく安藤昌益についての講座が各地で持たれ、講師を頼まれることが多かった。
そんな折、国鉄闘争支援集会の席で久しぶりにお会いした、同じ東部の地の労働運動でお付き合いのある石川源嗣さんが、「やっぱり今、昌益に関心が高まっているのかな」と、半ば怪訝そうな、半ば納得したような表情で呟いていたのが印象的だった。恐らく以前に比べ、発信する当方の条件が整ってきたのと同時に、石川さんが述懐されていたように、今、昌益が求められているからでもあろう。
「ノーベル平和賞受賞者」オバマの登場によってもいっこうに改善されない帝国アメリカによるテロとの戦いと称する無差別爆撃―住民虐殺、憎悪の連鎖による暴力の応酬の世界大での拡がり、地球温暖化に象徴される自然環境の破壊、農業自給率の低下の一方での大量消費・大量廃棄に見られる都市生活の荒廃、IT産業の肥大化やバブル経済に象徴される産業構造の歪み、労働者の使い捨てに象徴される人間破壊、搾取経済・・・と、持てる者と持たざる者の格差、世界の混迷は拡がるばかりのように見える。沖縄住民の叫びをはじめとして、地球の隅々から絶え間なく悲鳴が聞こえるかのようである。
そうした時、昌益の説く「自然真営道」の世界は、平和学の父、ヨハン・ガルトゥングの説くところ―直接的暴力批判・構造的暴力批判・文化的暴力批判―を二〇〇年以上も先取りしたものとして、二一世紀を生きる私たちが、今こそ全身で受け止めなければならないものとしてある。資本主義、搾取経済、暴力の支配する世の中に代わるもう一つの世界ではなく、本来あるべき世界、人類の本史を築いていくために。
にもかかわらず、悲しむべきことに昌益研究の世界では、今だにアカデミズムの権威を盾に、平和で平等な理想社会を説いた安藤昌益の偶像破壊よろしく、片言隻句を寄せ集めた歪んだ昌益像が跋扈している。曰く「家父長制を否定せず」「自然神道を礼賛する」「尊王論者」、曰く「民族・性・障害者・被差別身分などへの差別を内包する」・・・と。
こうした曲学阿世の言説が歴史の検証に耐えられないことは言うまでもなく、やがては淘汰される浮薄なものだとしても、歴史書を数多く出版してきている老舗書店などの日本思想史に関する基本文献による影響は大きく、やはり由々しき事態と言わざるを得ない。いわば、在野としての当方の非力さを指弾されているようなものであろう。
安藤昌益の研究は、発見者である狩野亨吉が昌益との出会いを通して官を辞し、終生、野に在って研究し発信し続けたように、新資料の発掘も含めて、ほとんどが在野の力によって担われてきたと言って良い。農文協版『安藤昌益全集』の出版によって昌益研究の進展に多大の貢献をされた寺尾五郎氏がその一人であることもまた、言うを待たないであろう。そうした系譜を継ぐと自認する私としては、非力を嘆くよりも、以前にも増して昌益を発信し、心ある人々と昌益の思いを共有していかなければならないであろう。
幸い先日、ハヌル・ハウスの忘年会で、コスタリカに学ぶ会の方と同席し、通信をいただいた。そこには「出前講座」の案内があった。前から構想としてはありながらも、具体化できなかったもので、わが意を得たりとの思いで目を通した。今年は安藤昌益の「出前講座」の実現を通して、ぜひとも昌益と門弟たちの思いを更に発信していきたい。
2010年は日韓併合、大逆事件の百年目である。
日韓併合。朝鮮民族の自由と誇りの椋奪、抹殺。
「大逆事件」なるものをデッチ上げて、
言論、表現の収奪、粉砕。
これは百年後のいまも形を変えてある。
米日同盟。市場原理主義。
日の丸、君が代処分。ビラ配り制約。
百年前もいまも、権力構造は変わらない。
現代日韓併合、「大逆事件」を、
噛みくだけ。食いちぎれ。
停止した時間。停滞した空間を
解き放て。
その鍵はわしら一人ひとりの
生き方、在り方にあり。 |
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鶴彬に学び、
鶴彬を超えよう
鶴彬はばたく
生誕百年記念祭と
映画「鶴彬こころの軌跡」
制作の記録 |
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2009年は、戦前、治安維持法下の暗黒の時代の中で、五七五「川柳」という、短い風刺短詩で、戦争国家体制と敢然と戦い、そのため捕らえられ、ついには、29歳の若さで獄死していった、ひとりの川柳作家鶴彬(つるあきら)の生誕百年という年にあたり、いくつもの行事等が取り組まれたが、この刊行物は、神山征二郎監督による映画「鶴彬こころの軌跡」づくりに関わった関係者一同の熱い想いや、“制作秘話”といった数々の感動的な話をはじめ、鶴彬の代表句と年譜。この行動が結実するまでの間の、新聞報道の資料一覧、全国各地に増えてきた「鶴彬句碑マップ」など、など、実に盛り沢山の内容で、これ一冊で鶴彬のことについて、およその理解はできるという、実に秀逸で、また感動的な好著と言える。
鶴彬に学び、今日の何千、何万という鶴が今日の戦いの中にはばたくならば、それが何よりの鶴彬への供養でもあり、連帯であると言えるだろう。
はばたけば はばたくごとに鶴が増え 乱 鬼龍
B5判208頁 1300円(税・送料込)
申込:事務局
〒929−1215
かほく市高松キ5
鶴彬を顕彰する会
TEL;FAX:076(281)1201
〒920−0966
金沢市城南2−42−9
映画「鶴彬」を成功させる会/記録集係
TEL:076(223)8415
FAX:076(222)8415
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虎よりも猛き苛政を討てと初春
明けましてポスト民主へ虎千里
一年の計では足らぬ山があり
初仕事自爆営業ワンコイン
成人式すでに未来が暗ら過ぎる
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●新年号をお届けいたします。
昨年は、本当に忙しく、また大きな協働が実現できた年でした。現場での闘いは言うまでもなく、東京の「非正規 労働者のための協働センター」開設、大阪の協同組合運動の砦「協同会館アソシエ」の竣工、そして学者・社会運動などの協働組織「変革のアソシエ」発足など。こうした成果と活動領域が大きく拡がったことは、これらの協働を大切にしていく作風や下支えするに必要なわたしたちの資質や力量が問われるところです。本年はそのことを、皆で自覚し、心して頑張りたいと思います。そうしたことが、コモンズの紙面の充実に結実し、全国の読者の皆様の心に届き、響きあうことを願っております。どうか、新年も宜しくお願い申し上げます。編集部一同(生田あい)
第2新年号として発行します。
■特集
シンポ報告「政権交代と今後の展望」
「政権交代後の日米安保―沖縄の視点から」
■名護市長選の結果について
■協同組合論、いま、韓国では など連載他
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