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第21号(2010/3/1)●4面 HOMEへ |
この2月1日、米国防総省は米軍戦略の基本的方針として「4年ごとの国防政策見直し」QDR(Quadrennial
Defense Review Report)を発表した。オバマ政権になってからはじめてのもので、冒頭「これは真に戦時QDRだ」と言い、「アメリカは戦争中の国である」と強調している。そしてゲーツ国防長官は、冷戦後、世界で二つの大規模な国家間戦争が起きても対処できる「二正面戦略」を軸としてきたこれまでの戦略が「時代遅れ」として、その放棄を明言した。 このような「今日の戦争」の強調に、私たちは直ちに5年前の「人災」を思い出す。州兵も水陸両用車も予算もすべてイラクが優先され、堤防などはおきざりにされるなかで、ハリケーン・カトリーナは数千人の死者と数十万人の被災者を生み出した。ついこのごろもハイチで20万人の命が失われたばかりである。 「『3万人の兵力増派』に、2・5兆円が使われる一方で、数百万人の罪のない飢えた人たちがさまよう。外国が注ぎこんだ国際貢献のお金が増える度に、一部の人々だけに華美と贅沢がはびこり、巷には流血と飢餓が広がる。こんな世界は異常です。」(ペシャワール会報No102より) 今年は日米安保改定50周年にあたる。だが、とくに最近の世界の情勢は一変した。仮想敵国とされたソ連は今やなく、中国は軍備そのものは「脅威」にはほど遠いが、そのGDPはすでに日本を凌ぎ、保有する米国債は日本と肩を並べて、アメリカの死命を制するものとなった。経済不況に喘ぐアメリカにとって13億の市場は、日本よりも中国をオバマのアジア訪問の第一義とするものであった。だいたい一少女の安全さえ保障できない「安保条約」とは何なのか。
不二越は謝罪し補償せよ 韓国仁川空港で出陣式 4人の原告が勝利を誓って空港をたった。昼、富山空港到着。裁判のため一足早く来ていた原告と合流し、不二越へ。不二越は前夜、正門を封鎖したうえ、歩道にバリケードを作り、警備員を20名余配置した。 そして、 早朝、毎週金曜日品川駅で街頭宣伝している「名古屋三菱」と合流。出勤であふれる人の中で熱心にビラをまく原告の姿。マイクで、「不二越は未払い賃金を支払え、強制連行の謝罪と補償をしろ」とアピール。そして、品川駅のすぐ近く、三菱本社前で集会。外国人労働者の不当解雇などの問題に取り組む労組など100名ほどの労働者が参加。不二越強制連行問題を訴え、共に勝利するまで闘おうとシュプレヒコールをあげた。 原告団は富山にもどり、翌週13日から再び不二越門前行動を開始した。不二越はバリケードをさらに強化したが、原告団はこれも破って構内に突入して闘った。約2週間、不二越は、正門を閉め、門には縄を張り、警備員を配置せざるを得なかった。
本年一月二十九日、四月からの実施に向け「高校無償化法案」を今通常国会に提出することが閣議決定されました。 文部科学省は学校教育法上の各種学校である外国人学校も高校無償化の対象とし、昨秋、財務省に提出した概算要求でも朝鮮学校などの外国人学校も含め試算していることが、報道によって明らかになりました。 しかしながら、今月二十一日の報道で明らかになったように、十七日に開かれた拉致問題に関する政府・与党の会合で拉致問題担当相が「朝鮮学校を無償化の対象としないよう努めている」と表明したことに、私たちは大きな衝撃と不安を感じるようになりました。 そもそも「高校無償化法案」は、外交上の問題とは何ら関わりのない日本国内における教育施策の問題であり、この法案の趣旨や国際人権規約、日本国憲法や教育基本法の精神に照らしても、またとくに、在日同胞が日本に居住することになった歴史的経緯にかんがみて、私たちは朝鮮高級学校に通う学生たちがその適用対象から外されることは絶対にないと信じておりました。 半世紀以上の歴史を持つ朝鮮高級学校は、民族的自覚をもち、現代社会のニーズに応える資質を兼ね備え、日本をはじめとする国際社会や地域社会の発展に貢献する人材を育成することを教育目標に掲げ、国籍や思想、信条、信仰の違いを問わず、在日同胞子女を幅広く受け入れてきました。 日本の高等学校に相当する朝鮮高級学校は、全国に現在一〇校あり、授業は民族科目を除き日本の高校と変わらないカリキュラムに基づいて行われており、近年、日本の国公立・私立大学のほとんどすべてが朝鮮高級学校卒業生の受験資格を認めています。 また、朝鮮高級学校は、日本の作文コンクールや英語弁論大会、夏のインターハイや冬のサッカーやラグビーの全国高校選手権大会にも出場しております。とりわけ今年度の全国高校ラグビー選手権大会では大阪朝鮮高級学校が全国三位の成績を収めました。 朝鮮高級学校を設置・運営する各地の朝鮮学園は、各都道府県から学校法人の認可を受けており、各種学校である他の外国人学校と同様に地方行政の監督のもとで関係法規を遵守し、学校の経理に関する報告もとどこおりなく行っております。 政治や外交上の思惑で朝鮮高級学校だけを高校無償化の対象から外そうとすることは、同法案の理念や趣旨に真っ向から反するものであり、新たに深刻な差別を生むことになります。これは、鳩山政権が掲げる「友愛」と「弱者救済」の精神や何人にも学ぶ権利を保障するとした教育理念を自ら否定することになるといえます。 私たちは、今月二十三日に川端文部科学大臣が「外交上の配慮、教育の中身のことが判断の材料になるのではない」と発言されたことに注目しております。またとくに、鳩山首相が今年の施政方針演説で「差別と偏見とは無縁に人権が守られ基礎的な教育が受けられる、そんな暮らしを国際社会の責任として、すべての子どもたちに保障していかなければなりません」と述べたことに感銘を受けました。この崇高な考えを具現するうえでも、朝鮮高級学校に通う学生たちに学ぶ権利が差別なく平等に保障されるべきであると思います。 したがって、私たちは次のように請願します。 一、「高校無償化法案」の本来の趣旨にのっとり、朝鮮高級学校を高校無償化の対象から除外しないこと。 二〇一〇年二月二十六日
文部科学大臣 川端達夫殿
基幹農作物であるコメの値段は、生産者の手取り米価でみてここ10数年で5割以下に下落している。農家の経済を支えてきたもうひとつの柱である農外所得もさんさんたる状況だ。農水省の統計によると、主業農家(収入の半分以上が農業所得で、65歳未満・年間60日以上の農業就業者がいる農家)の農以外所得は1995年から2007年に掛けて117万円から39万円と三分の一になっている。その背景にあるのは、農村部における雇用の縮小である。 こうした状況を打開する道を農業政策の側面から考えてみる。 農業政策はこれまでもいまも二つの神話に閉じ込められている。ひとつは規模拡大神話、もうひとつは自由貿易神話だ。農業政策は一貫して農業発展の道を規模拡大に求めてきた。1961年制定の農業基本法以来たくさんの補助金が注ぎ込まれた。それからほぼ50年たつが、一戸当たりの平均耕作面積は1ヘクタール台を超えることはできなかった。いま大型経営は農産物価格の下落の中で借金返済に苦しんでいる。この列島で現実に私たちの食を支えてきたのは、農業と農外の二つの経済に足場をおいた中小農家であった。その小さな農家の農業からの離脱が進んでいる。農業政策がやらなければならないのは、規模拡大ではなく、小さな農家が、小さくても食べていける条件を整えることである。それは疲弊した地方経済を救う地域政策でもある。 そのためには農業政策におけるもう一つの神話「自由貿易の神話」を壊さなければならない。自由貿易に少しでも異を唱えると、「ではお前は保護貿易なのか」というレッテルが貼られる。こうして自由貿易は聖域化され、反対意見が封じられる。価格の安さのみを競いあう自由貿易のもとでは、地域の風土や歴史の上に、自然環境を大事にしながら続いてきた農家による農業は解体し、効率のみを重視する画一的な企業農業に世界は覆われる。それはそのまま食の安定や安全を脅かす。食べる側にとっても、”小さい農業“を守り維持することこそが大事なのである。 現政権が打ち出した農業所得の戸別補償は、方向としては正しいが、問題のとらえ方が極めて不徹底だといえる。生態系と寄り添う低炭素型の”小さな農業“で生きていくことに政策を絞り込み、そのためにも自由貿易前提の発想を捨てる。競争から共生・共同へという社会の仕組みを農と食という「いのちの再生産」の場から打ち出していくことこそが、政策面でも私たちの運動でも大切になる。
「ブラジルで刊行された連帯経済のパンフレット」 最近、ブラジル連帯経済フォーラムなどが編集した、連帯経済関連のブックレット「連帯経済−いのちのための別の経済が生まれている」の要約を日本語で記す。 ■現在の経済はあくまでも資本家のために運営されているため、これとは違うスタイルの発展モデルを目指す経済について考えよう■そのため、限られた天然資源や貧富の格差の拡大に対処したり、民主的な形で経済を運営する必要がある。■連帯経済では雇用主や従業員という関係が存在せず、全員対等な立場で経営し、地産地消にも取り組む。■ブラジルにおける連帯経済のルーツは、ポルトガル人の来航前の先住民の経済活動にまで遡れるが、特に20世紀末ごろの土地なし農民運動(MST)や工芸品などの分野の活動や、アフリカ系や先住民のコミュニティなどの運動、さらには労組や協同組合の運動により、現在の連帯経済活動の母体が築かれた。■2005年から2007年の調査では、2万1859件の連帯経済事業が特定され、約170万人の雇用が生み出されていることがわかった。■連帯経済の支援組織として、大学や自治体などによってインキュベータが設置されたり、その他公的支援が行われたりしている。■2001年に第1回が開催された世界社会フォーラムで連帯経済が紹介され、これにより社会運動との連携が行われるようになった。■2003年にルラ政権のもとで、労働雇用省に連帯経済局(SENAES)が置かれ、また連帯経済関係者の全国連絡組織としてブラジル連帯経済フォーラム(FBES)が設置された。 連帯経済局:http://www.mte.gov.br/tca_contas_anuais/2006/senaes.asp FBES:http://www.fbes.org.br/ ■FBESの下で、州レベルの連絡組織としてフォーラムがブラジル全州で結成され、その下部組織として自治体レベルでのフォーラムも組織されている。■連帯経済に関する公共政策の担当者の間でも全国ネットワークが2003年に結成された。■2006年に第1回連帯経済全国会議がブラジリアで開催され、1200人が参加。■連帯経済の担い手には、零細農家や都市農園、自主運営型起業や工芸人連盟、自主運営学校、マイクロクレジット、消費者生協、頼母子講、地域通貨、インキュベータ、フェアトレード(途上国から先進国、先進国間や途上国間の取引も)などが含まれる。(一部を抜粋しました 編集部 影) |
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