第26号(2010/8/5)●1面
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関西生コン関連ストライキ報告

全国からスト支援・連帯の声と行動を起こそう
ゼネコン・建設独占に真っ向勝負

300社余の中小企業と労働者が長期ストライキに突入
関西の地で、中小企業と労働者が生き残りをかけた闘いに決起した。セメント基地、生コン工場、建設現場を主戦場に、7月2日以降1ヶ月以上のストライキに突入し、8月に入ってなお継続中である。これほどの長期ストライキは、関西生コン業界57年の歴史の中でも初めてである。

何が起こっているのか
 セメント・生コン産業政策協議会(生コン産労・全港湾大阪支部・関西地区生コン支部)は、大阪兵庫生コン経営者会に対し、7月2日、今次10春闘解決のためのストライキを通告した。同じく、7月5日には阪神地区生コン協同組合に、7月6日には近畿バラセメント輸送協同組合交渉団に、さらに、7月12日からは、近畿コンクリート圧送労働組合と関生支部が近畿圧送経営者会にスト通告した。業種の異なる300社以上の中小企業を網羅するストライキ突入である。
 大阪府下の多くの建設現場で工事が止まっている。スーパーゼネコン(竹中工務店・大林組・大成建設・清水建設・鹿島建設)など建設独占が支配する建設産業の現場が、全面的に麻痺する事態が生まれている。


中小企業と労働者の共同戦線で闘う
 建設投資が激減し、ゼネコンは激しい受注競争、安値競争のため、建設資材を買い叩き、実施工する下請専門工事業への一律代金カットを強要している。存亡の危機にあるセメントメーカーやゼネコンは、なりふり構わず中小企業や労働者に犠牲を転嫁する。
 10春闘は、独占資本の攻勢との真っ向勝負である。
 2点を焦点に据えた。1つは、過当競争の温床となる過剰な生コン工場の共同廃棄・集約事業に踏み切ること、もう1つは、生コン価格の適正化である。
 大阪広域生コン協組の廃棄・集約事業は、協組が商工中金から融資を受けて、26工場を廃棄・集約した。自然淘汰に任せていれば、必ず過当競争・安値競争に引き込まれ、協組は瓦解していく。協組に残る経営者も労働者も痛みを共有しながら、政策的に工場閉鎖に踏み切ったのである。


価格は自らが決定する
 6月27日、「生コン関連業界危機突破!総決起集会・デモ」が経営21団体966名、労働9団体1206名で開催された。近畿一円の生コン関連事業者が一同に会した。大阪・兵庫を先頭に、生コンの適正料金収受に取り組むこと、適正料金を支払わない場合は出荷拒否するとの決意を明らかにした。
 この決起集会の成功は、中小企業の前例のない危機意識の反映である。各地域の代表は、自らが製造する製品の価格は自らが決定すると訴えた。原価計算や品質管理コストなどを度外視した安値強要を跳ね返さなければ、生き残れないとの決意であった。
 需要が激減し、その上に買い叩かれるのなら、倒産しかない。生コンの適正価格の収受こそが、企業の存続と労働者の雇用確保、賃上げ、労働条件改善の原資となる。
 しかし、ゼネコン、商社は生コン価格の決定権は自分たちが持つものとし、協組が適正価格以外の生コンを出荷しないのであれば、従来価格で出荷するまで工事を延期する持久戦を構えた。


独占禁止法に違反するゼネコンを追い詰める
建設業協会の中に、資材研究会という機関が設けられている。日本を代表するゼネコン20社の資材の調達・購買部の責任者が月1回集まり協議する。現在の大阪の資材研委員長は、竹中工務店大阪本店調達部課長代理である。
 大阪府下の大きな建設工事は、竹中工務店、大林組という大阪を拠点とするスーパーゼネコンが過半を占めている。特に、竹中工務店と住商セメント(住友商事の100%子会社)のチームは、膨大な量の生コンを安く買い叩いている。今回の生コン値上げの特徴は、契約形態の変更を含む。生コンの販売契約の拘束期間は長期になる。建設工事が長期にわたるからだ。この過程で、原材料や燃料が高騰しても、契約した価格で出荷しなければならない。そこで、協組は周知期間を置いて、価格改正の時期を決め、それ以降の生コン価格は過去の契約価格に拘束されないとする「出荷ベース」という契約変更に取組んでいる。よって、影響を最も受けるのが竹中・住商といえる。この竹中が先頭に立って、ストライキと生コン価格の適正化に立ちはだかっている。最近も生コン協組の分断を図り、一本釣りで協同組合の解体を画策し、ストライキ突破を図ってきた。労組側にものの見事にその意図を見抜かれ、策動は粉砕された。
 事業協同組合は、中小企業等協同組合法で独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)適用を除外されている。だから統一的な価格表を打ち出すことができる。これは本来不利な大企業との取引関係を是正するものとしてある。ところが、これに対抗するべく、日本有数のゼネコンが協議対策する場合は、明らかに独占禁止法違反である。不当な協組介入は、第19条(不公正な取引方法の禁止)及び一般指定第14号(優越的地位の濫用)に抵触する。


ゼネコンの産業支配の終わりの始まり
 この長期ストライキの過程で、竹中の強引な手法と竹中の自社中心主義に疑問を持つ動きも出てきた。独禁法違反のおそれも配慮しているのだろう。すでに、スーパーゼネコンを含む資材研8社の工事現場では、適正価格に応じた生コンを購入している。
 8月2日現在、闘いは2ヶ月目を迎える。建設に携わる労働者・自営業者・中小零細企業の数は多い。闘争中も生活費捻出や資金繰りに奔走しなければならない。その痛みを抱えつつストライキは続いている。闘いは、中小零細企業や労働者を踏み台にしてきたゼネコン・建設独占の姿を暴き出し、《ゼネコンの産業支配の終わり》の始まりを期待させ、闘うものの団結を強め、多くの人々の心に共感を呼んでいる。闘いを孤立させるな!
 全国の職場・地域から、この長期ストライキ闘争への支持・連帯・共闘の声と行動を起こそう!(8月2日記)

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