韓国民主労総への日本当局の弾圧に抗議する!
■札幌教育文化会館 ■9:00〜 |
まず会場に行ってみて驚いたのは開始時刻が過ぎたにもかかわらず主催者が到着しなかったことである。やがて送れて到着した主催者から、驚くべき事情があきらかにされた。何と!主催者全員が空港で拘束され、こちらに到着しないので本日の会議の内容が何もわからず説明できる人がいないこと、しかたなくそれに代わって、この緊急事態の説明と抗議の集会とすることが、関係者によって告げられたのである。 中小企業ネットワークの平賀さんから、緊急の報告と要請があった。本来はこの集会の主催者は民主労総のはずだが、主催者全員が千歳空港で「壁の向こう」に足止めされ来ることができない状態にあり、ボランティアの立場ながら主催者のように振る舞うのをお許しねがいたい。また、緊急事態のため、今朝4時ころまで対策に追われて開始時間が遅れたこと、また本日の集会が変則的になることをお許し願いたいとの要請で始まった。緊迫した事態の中で集会は進められ、途中再び平賀さんが登壇し、この異常な事態への抗議声明を、声明文がまだつくられていないにも関わらず、この場の参加者の名において出す事に賛同願いたいとの申し出があり、会場の全員が賛同し抗議の意志を明らかにした。 李泳采(イ・ヨンチェ)さん(恵泉女学院講師)から、事態の説明。一昨日、全国農民総連盟(全農)の19名、社会市民連帯4名が到着した。しかし、全農はかつてメンバーの中に「暴力的集会に参加したことがある者がいる」ことを理由に社会市民連帯の4名とともに入国を拒否された。個人ではなく団体に対してこのような入国拒否をした例はいまだかつてない。拒否されたものたちはこの処置の不当性を訴えて管理事務所内で抵抗している。イ・クンソンさんが管理事務所内でのこの異常な事態に対して写真撮影の許可を求めたところ職員がカメラを奪おうとしたので、守る動作をしたところ、引っ張ろうとした職員のひとりが反動で壁に当たりおおげさに倒れた。これを「暴行」容疑で逮捕された。まったく不当な逮捕である。韓国では明日はふたたびキャンドルデモが予定されており、大きな集会を組むことになっているという緊張した事態にある。
民主労総マンド支部組織部長シン・ヨンホさん。まず今回の状況に対する民主労総からの抗議声明を読み上げた。次に韓国で100万人規模に発展した発端であるキャンドルデモの背景となった韓国の状況についての説明があった。90年代キム・ヨンサム時代から「グローバリゼーション」という言葉はあった。近年それは新自由主義という怪物となって民衆の生活をおびやかしている。97年のIMF危機以降それは拡大し、現在韓国では正規職700万人に対して非正規職は860万人にも達している。G8は全世界に新自由主義を拡大させるものであり許し難い。これを機会に日本のみなさんと強い連帯で新自由主義を粉砕しましょう!と力強くしめくくった。 金属労祖のハン・ヒョングン対外協力局長(日本の渉外部長にあたる)。まず「今回のシンポジウムを準備してきた執行部が全員足止めされ準備ができなかったことをお詫びします」と発言。次に韓国で発展しているキャンドルデモと民主労総が果たした役割についての説明があった。牛肉輸入再開の提案は、イ・ミョンバク大統領がアメリカへの「おみやげ」として用意したものだった。そして高支持率を誇る大統領を支持するメディアによって反対意見はほとんど無視されてきた。しかし主に中高生らの間でこれに反対する意見がネットを通じて広がり、とにかく自分たちで集まろうと呼びかけた集会に中高生を中心に2000名が集まり、歌ったり踊ったりする「祭り」となった。これが注目を浴び、1200もの社会団体が参加し、対策委員会が作られ、運動が一挙に広がったものである。このため、僅か一夜で大統領への支持率が78パーセントから18パーセントへと急落した。中高生中心のこの集会によって、それまでの韓国の集会における「文化」が変わったと言われる。発言順序などが統制されるのではなく、誰でも自由に話す。しかも自分の感じたことを語る若者の言葉ははるかにするどい分析となっている。これは民主労総にとっても打撃であった。いままでスケジュール闘争しか組んでいなかったのが、ここに来てこの運動に関わるかどうかが論議となったからだった。そして我々はここに積極的に関わることを決め、テントをたてて行動に加わった。6月上旬にはトラック運転手組合がストライキを始め、貨物連帯のストライキは国民的支持を受けた。そこで民主労総はこのストライキを他のストライキとつなげることを決めた。また6月10日から27日までキャンドルデモとストライキによって100万人集会を実現しようと方針を決め、民主労総はそこに5万人を動員することを決めた。キャンドルデモは成功し、警察発表7万人、主催者発表30万人の成果をかちとった。6月10日、デモは100万人にふくれあがり、イ・ミョンバク大統領はついに国民に謝罪を発表した。しかしこれは「謝罪」であって、輸入交渉の撤回ではない。大統領側は、右翼や保守層を利用し、学生たちが中間試験時期に入るのを期に運動に亀裂を入れようとしている。われわれはキリスト教徒や新たに運動に加わってきた仏教徒とも連帯してストライキ闘争にはいろうとしている。またこのデモに批判的な企業がスポンサーとなっている新聞の不買運動を拡げ、それもまた成果をあげている。東亜日報は広告ページ削減のため60ページのうち10ページが削られ、また購読数が毎日1000部ずつ減っている。金属労組は今後、現代、キア、マンド、大宇などでストを準備している。
なお、7日には記者会見が行われる。http://www.jca.apc.org/alt-g8/ja/node/433 全労協の遠藤さん。韓米FTA(二国間自由貿易協定)は批准されているが発効していない。2005年、WTO(世界貿易機構)は機能不全におちいった。メキシコ・カンクンで開かれたこの年の会議では何も成果をあげることができなかった。我々は民主労総と共に外務省へ抗議に行ったが2006年11月第6会交渉以後、日韓FTAは中断し、それ以来交渉は開かれていない。FTAに対してはG8と同じ理由で反対しなければならない。密室交渉であり、新自由主義グローバリゼーションの考えのもとで推進されているからである。またNAFTA(北米自由協定)の例によって明らかなように、国内法による環境規制はFTA協定に違反するという理由で規制できなくなる。また労働運動も「貿易の妨害」として排除される事になる。FTA、WTOへの反対に向け、その中枢にあるG8への闘いを共にすすめていきましょう。 全日本水道労組政治部長の諸隈さん。世界には安全な水にアクセスできない人々が12億人もいる。気候変動による水不足はますます深刻化しており、水をめぐる紛争が絶えない。例えばユーフラテス川上流でトルコが水を独占したために下流のシリアでは綿花栽培が打撃をこうむっている。日本もまた食糧や材木の輸入という形で水を輸入していることになる。20年くらい前から水を商品化する動きがあり、フランス、ドイツなどに本拠を置く多国籍企業が手を広げている。途上国の財政危機への手助けの口実のもとにIMFや世界銀行を通じて水の民営化と支配をおこなってきている。利益至上主義のため設備や安全のための投資をせず、漏水修理もしない。汚れた水を供給し貧困層へは水の供給をしないなど。これに対する民衆の抗議によってボリビアや米国のアトランタなどは公営にもどされた。2003年の世界水フォーラムのスローガンは「水は公共財」というものであった。日本でも北海道などで一部民営委託となっていた水道が濁り水を供給し問題となった。委託は検針員などにひろがっている。 全統一光輪モータースの石上さん。韓国シチズン労組と共に闘っている。残業手当も有給休暇もない上野の光輪モータースに対して労組を作って闘ってきた。8年前より経営危機におちいったため若林社長は140億の負債を清算するため全店舗を売却した。しかし親族名義で密かに買い戻し、その売却によって10億の利益を不正にあげていたことがわかった。我々は昨年より泊まり込みをしながら闘っている。
シチズン韓国は従業員を無視して勝手に店を売ってしまった。シチズン労組は日本本社に抗議のため来日したが、本社は門前払いの対応しかしない。シチズン労組が勝利して韓国に帰ることができるようになるまで共に闘っていく決意である。 集会に参加できた韓国民主労総の組合員四名とその仲間。 |